小さいものに大きなおいしさを

潮来市延方

ヤマモト タケル

山本 尊

東京都町田市出身。東京の菓子専門学校を卒業後、神奈川の菓子店に就職。専門学校の同期の奥様とご結婚。自分の店を持つという学生時代の目標を達成するため物件を探していたところ、奥様の実家のある行方市の隣、潮来市に条件に合う物件を発見。5年前に潮来市延方に「パティスリー キャトル・フィユ」をオープンさせた。現在は行方市から店に通っている。

一どんな活動をしていますか?

 潮来市でケーキ屋を営んでいます。シンプルなものが好きなので、余計なものは入れないスイーツづくりをしています。大きくて安い、というのもいいけれど、小さくても素材にこだわったいいものを提供することを心掛けています。

一はじめたきっかけはなんですか?

 もともと食べることが好きで、飲食店でアルバイトをしていました。その中でケーキなどの甘いものに興味を持って、製菓の専門学校に進みました。専門学校時代から、将来は自分のお店を持つという目標を持っていました。卒業して8年は神奈川県の製菓のお店で働き、お菓子作りの実践的スキルや接客について学びました。
 そろそろお店を始めたいなと思って物件を探していると潮来市に条件の合う物件を見つけました。専門学校の同期だった今の奥さんの実家が隣の行方市だったので、隣だし潮来でお店を開こうと決心しました。お店をオープンして現在5年目(2018年現在)です。

  • 手書きのPOPは温かみを感じます。人気商品の一つ「イチゴのショートケーキ」。ふんわりとしたスポンジに飽きのこないクリームがサンドされています。

  • 行方市産のさつまいもを使ったタルト。さつまいもペーストの上にごろごろとした芋をトッピング。ペーストは山本さんオリジナルです。

一一番大切にしていることはなんですか?

 きちんとした素材を使うことです。どの飲食店でもそうだと思いますが、自分がおいしいと納得する食材でなければ提供できません。僕は、さっぱり・シンプルな味が好きなので、出来上がるケーキもそういうものが多いです。ブルーベリーやさつまいもは行方市のものを使用しています。素材がいいものを使うと、砂糖で甘さを足すことが少なくなります。まったく砂糖を使わないということはありませんが、僕のお店は比較的少ないほうだと思います。そのせいか、お客さんからは「甘さ控えめだね」といわれることが多いです。甘さはおいしさにつながるのでそのあたりの調整は難しいですね。「ちょうどいい甘さ」というのは人それぞれですから。
 使っている材料すべてが国内産のものだとは限りません。チョコレートは海外のもののほうが絶対的においしいと思うからです。一番おいしいと思える素材を選んで使うようにしています。

一今後の目標を教えてください

 潮来市の名物みやげといわれるスイーツを作りたいです。いちごやいちじく、ぶどう農家があると聞いているので、潮来市産のものを使ったスイーツを作りたいです。ゆくゆくはそれが潮来土産として広がっていけばいいなと思っています。潮来にはおいしいものがたくさんあるのでみんなでうまく協力して、「潮来といえばコレ!」というようなスイーツができるといいですよね。

アピールポイント

 一番人気のシュークリームは子供の手のひらほどのサイズですが、1つで満足できるクリームがたっぷりと詰まっています。さっぱりとした甘さなのでまた食べたいなと思わせてくれる味です。
 休みの日も厨房に立っていることが多いという山本さん。時間ができるとほかの飲食店で味の研究を行うとのこと。家で甘いものを作ることはあまりなく、オイル系やトマト系のパスタを作って食べることが多いそうです。
 今年40歳になった山本さんは、そろそろ運動を生活の中に取り入れていかないと体の管理ができないな、と笑って話してくれました。

-コーディネーター紹介-

話していると本当にケーキが好きなんだなということが伝わってくる人です。一つ一つのケーキは小ぶりですが、その中には少しで満足できる大きなおいしさが詰まっています。優しい笑顔がとても印象的な人でした。潮来市産の素材を使ったケーキができあがるのを楽しみにしています!

ID 潮来市

さとうあやき

佐藤彩希

2018年に潮来市地域おこし協力隊に着任したばかりの札幌出身の私。水戸には3年間住んでいたけれど、潮来に住むのは初めてです。読書、マラソン、バイク…けっこう多趣味です。「潮来行きたいけど、今日混むかなあ?」なんて悩みがあちこちから聞かれるようなまちづくりのお手伝いをしていきます。