一どんな活動をしていますか?
尾鷲市早田町の地域おこし協力隊地域として活動する中で、「合同会社き・よ・り」を設立しました。「き・よ・り」では、地域の中で雇用を生むために、その土地の魚を使った商品を通信販売したり、魚のPRイベントとして「さばき会」を開催したりしています。
一はじめたきっかけはなんですか?
早田町は、約150人が暮らす集落です。この集落を孫の代まで存続させたいという思いから、町の人たちが外の地域から漁師になりたい若者を積極的に受け入れてきました。その結果、若い漁師が増えてきたので、次は漁業以外の働く場所をつくりたいという町の人たちの思いから「き・よ・り」という会社が生まれたんです。 個人としては、東日本大震災のときの津波の映像がきっかけでした。宮城県出身ですが、その当時は関西にいて、テレビで地元の知っている風景が流れていくところを見ました。 知っている風景が一瞬でなくなっていくのを見たときに、自分の育ってきた場所に目を向け直すことが大事なんじゃないかと思ったんです。それまでは海外に行く仕事がしたいと思っていたのですが、海外に行って自分が何をしたいか、わかっていなかった。それよりは、地元にどう関わっていくのかを考えるようになって、仕事とはそうしたものかもしれないと思うようになりました。それが今の仕事に就いたきっかけです。
一一番大切にしていることはなんですか?
間違ってはいけないと思っているのは、今の活動は自分だけの力でしていることではないということです。早田町の人たちが何百年と続けてきた暮らしがあって、町のために積み重ねてきた取り組みがあって、今の僕の仕事がある。地域おこし協力隊の活動は目立ちがちですが、そうした積み重ねの中にあるということを忘れないようにしたいと思っています。
一今後の目標を教えてください
関わり続けることです。地域おこし協力隊としての任期が今年の6月で終わり、そのあとは地元に帰ることに決めました。でも、自分が50、60歳になっても早田町に通えるような関係でありたいです。遠いところからでも、早田町に関わる仕事ができるようにしていきたいです。任期が終わったからといって、そこで終わりにするわけにはいかないと思っています。
アピールポイント
【募集中!】
◇石田元気さんが活動中の早田町では、現在新たに地域おこし協力隊を募集中!
地域おこし協力隊としての経験と魚さばきを直伝してくれるはずです。
応募締切は平成29年2月28日。
詳細は以下のウェブサイトにて。
尾鷲市役所地域おこし協力隊募集ページ
http://www.city.owase.lg.jp/contents_detail.php?frmId=14434
◇「き・よ・り」発、海の定期便「うみまかせ」も随時発売中。
たまーに更新される、ゆるーいノリのブログが面白い。
き・よ・り公式ウェブサイト
http://www.amikiyori.com/
はなれても、ある町に関わり続けること。 元気くんが町のひとたちと立ち上げた「き・よ・り」は、それを可能にする仕組みでした。 早田出身のひとたちや、何かのきっかけで早田を知ったひとたち。 そして、地域おこし協力隊の任期満了後は、故郷の宮城県丸森町へ引っ越す予定の元気くん。 はなれていても故郷を思い続けていたように、彼はこれからも早田を思い続け、関わりつづけるのだと思います。 「地元へ帰る」とは言うけれど、遠くへいってしまうような気はしないのが不思議なところ。 元気君に会える場所が増える、そんな感じです。