人生は日々勉強!

茨城県鉾田市

わたなべ たくや

渡辺 拓哉

渡辺 拓哉さん(42歳)、鉾田市生まれ。 中学時代は卓球部に所属。鹿島灘高校卒業後、愛知県の碧南市にある瓦の専門学校へ入学。 10年ほど家業の瓦屋の仕事を経験、その後、ラーメン屋、居酒屋、不動産、便利屋などの起業を経て、市議会議員となる。今年の市議会議員選挙では、残念ながら10票差で落選しましたが、鉾田市への想いは人一倍強い。

一どんな活動をされていますか?

今は、もう「何でも屋」です!最近まで市議会議員として活動させてもらっていましたが、先日の選挙で落選し……傷心中です。

鉾田で生まれ育ち、将来は家業の瓦屋を手伝うこと以外の他の選択肢は考えていなかったですね。祖父の時代は大工でしたが、父の世代から瓦屋をはじめ、高校卒業後は愛知県の碧南市にある専門学校へ進学しました。卒業後、家業の手伝いを10年ほど続けながら1級技能士の資格を取得しました。瓦屋根を仕上げる大会もあり、県内では優勝候補になるほどの腕前でした。

30歳を過ぎたころから独立する事を考えるようになり、33歳のころに人脈づくりのため青年会議所(JC)に入りました。その後、ラーメン屋、居酒屋、不動産業、便利屋などを経て、周囲の反対を押し切り市議会議員にも出馬し当選。残念ながら今年の市議会議員選挙にて2期目にチャレンジしましたが、わずか10票差で落選してしまい、今は何でも屋や探偵業をメインに、他のビジネスを模索している日々です。

一今やっていることについての課題はなんですか?

市議会議員のころは、若手が少ない議員構成や市民の政治への感心の低さ、市民交流館の建設が延期されている件などについて課題感をもっていました。いまは、熟年離婚や別居、孤独死、いじめ、自殺などの社会的な問題や、周囲を見渡しても独身が多いので、既婚率の低下が課題だと感じています。

日本人の男女は欧米に比べてコミュニケーションやスキンシップが苦手という傾向もあるようですし、幸福度が低下しているようにも感じます。例えば、定年後、のんびり生活したい夫は鉾田へ戻り、買い物などが便利な都会を好む奥さんだけが東京に残り別居。夫がお風呂場で他界されているのが後から見つかるなど、悲しい現実もあると聞きます。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

熟年離婚や熟年別居を減らし、幸福度を感じられる生活を送れるようなサポートができないものかと考えることがあります。シニア男性向け料理教室、年配の方が運営するカフェなど、シニア層の活動の場があっても良いと思います。

若年層には、幸福な家庭を築くためのVR勉強会など、あたらしくてインパクトのある取組みがあっても面白いと思います。

一今後の目標はなんですか?

結婚してしまえば出産数が多い地域ですので、子どもが3~4人くらいの家庭はあたりまえです。
人口減少、後継ぎ問題は重要な問題にもなっていますので、鉾田市では特に婚活系のイベントに力を入れています。私のまわりにいる独身者も婚活パーティーへ参加するなど頑張っています! 個人的には、探偵業に力を入れていく事と、次のビジネスとして『かき氷屋』の勉強中です。

アピールポイント

渡辺さんは独立する頃に本を読むようになり、その頃に出会った一冊の本「出稼げば大富豪(クロイワ・ショウ著)」(※)に感化され、モデルになった丸尾さんに会うためにバリまで会いに行ったそうです。また、周囲や家族の反対を押し切り、市議会議員へチャレンジするなど、その情熱や行動力の凄さに驚かされました。インタビュー中、『人生って日々勉強だな~』と、しみじみ仰られていました。新しいことに興味をもって学ぶことにより、また新しい課題を発見し、解決に向けてまた学ぶ、という具合に人生で今が一番勉強していると、実感のこもったお言葉を頂きました。渡辺さんが経験されてきたことを、これからの鉾田を支える若者に伝える事ができたら、素敵な事が起こりそうな予感がしました!
※「出稼げば大富豪」を原作として2015年に堤真一さん主演の“神様はバリにいる”が映画化

-コーディネーター紹介-

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株式会社VSN 地方創生VIメンバー

株式会社VSNのメンバーが、「地方創生VI」という全国の自治体の課題解決を目指すプログラムで、現地で活躍するキーマンの方々を取材しました。