一どんな活動をしていますか?
小学校の教員として30年近く働いています。矢祭小学校に着任したのは今年の4月からで、現在1年生のクラス担任をしています。結婚して25年ほどになるのですが、そこから矢祭町民です。矢祭小学校の前は隣の塙小学校で7年勤務しておりました。
学校が違っても、子どもたちを育てるという意味では、どこの学校も同じなので、地域によってお子さんのタイプが違ったり、保護者の方のタイプが違ったりということはありますが、子どもの為にといったところはどこも同じですね。
1年生は学習だけではないですね。生活自体も教えてあげるなど、躾みたいなものも必要ですよね。社会生活、集団生活でこういうことを我慢しなきゃいけないとか、こういうところを譲ってあげなきゃいけないとか、そういったことの指導の方が多いですね。
小学校の教員になりたいと思ったのは、小学校の4年生頃からで、目指したきっかけは、学校が楽しかったからですね。教員になる為に、どこの学校に進学して、試験を受けてということを目標に教員を目指しました。
一今やっていることについての課題はなんですか?
子どもに応じて支援していくというのはなかなか難しいですね。昔は一斉指導という形で学習を進めていたのが多かったのですが、今は特別支援を必要としているお子さんも多く、一人一人に合った方法で指導していかないと身についていかないということがあると思っています。
今一年生が学級の中に26人いて、学年全体では54人います。その中で一人一人をきめ細やかにもっと見ていきたいという想いがあるのですが、なかなか難しい……というのは現実としてありますね。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
今、子どもたちがノートに書いたものをカメラで映して、モニターに映して授業を進めているのですが、今後GIGAスクール構想が始まり、タブレットの導入をしたら、子どもたちの考えの共有が今よりやりやすくなるかな、そういったことができたらないいなと考えています。タブレット上で、みんなの考えが見れたらいいですよね。
ただ、機械の使い方が難しく、不安に思っています。教材会社が提供する問題集のソフトやアプリがあって、子どもたちから上がってきた解答や考えを私たちが見て評価するというのはできそうですが、新たに問題を作って、それを集計してとなると、今でさえ余裕がないなか、更に問題を自作で作る、打ち込むとなるとかなり厳しいですね。
GIGAスクール構想も、いまいち分からないところがあって、すごく難しいことに私が挑戦していかなきゃいけないんじゃないかという不安がすごく大きくて、良さとか有効性とか効率が私の頭の中に入っていないのが不安です。
こういうアプリがあって、こう使うと子どもたちの様子もわかりやすくなるんですよというのを紹介していただいて、欲を言えば使い方を教えていただけると非常に嬉しいです。機械の操作が得意な方ではないので、使い方から探るというのは難しいなと思っています。
教えてくれる方が、一人学校に常駐してくださって、こういう風にやりたいんだけど……というのに対しアドバイスくださったら最高だなと思います。
一今後の目標を教えてください
タブレットを使って、授業の中で色々な子どもたちの考えを取りあげるというのがまず1つ。もう1つは、コロナ禍でまた臨時休業になった時に、リモート授業ができればいいなと思っています。
ただ、先にお話しさせていただいた通り、小学生だと学習以外の指導がとても重要になってくるので、実際に子どもたちの前で授業をするということは大事にしたいですね。
あと、みんなで学び合いができたらいいなと思います。もちろん一人一人の学力を定着させるというのは大事ですが、学級、そして学校全体で楽しく学び合いできたらいいなと常々思っています。
編集後記
今の現状、また、先生ご自身が抱えてらっしゃる不安をお話しいただき、「我々VSNの使命とは」、「今後できることは何か」という気付きを沢山いただきました。
地方創生VIの活動が、日々忙しくされている先生方の業務が少しでも軽減されるよう、現場の先生方の「生の声」を活かした活動にしていければと考えた次第です。