みんながみんな、自分がキーマン!

三重県桑名市

もろと ひろし

諸戸 浩

株式会社 諸戸保険代理店 代表取締役
桑名商工会議所 議員、青年部 監事(総務担当)。 関東で生まれ、一時名古屋にいて、中学から大学まで関東在住。 大学で保険論を専攻し、12年ほど前から保険代理店の会社を継ぎ桑名市に在住。三児の父。

一どんな活動をされていますか?

保険代理店を経営しています。大学で保険論を専攻していたこともあり、祖父が桑名で経営していた代理店を、引き継いでいます。
保険代理店の業務は、法人向けの保険向けがメインで、賠償責任保険、火災保険などを扱っています。個人向けの保険も全般的に提案させていただいています。

小さい頃までは名古屋で育ったのですが、中学から大学まで関東にいまして、桑名に来てまだ10年ほどになります。
はまぐり会(桑名商工会議所 青年部)に入ったきっかけは、中部経済同友会や親会(商工会議所)には所属しているのですが、30代の人は少なく、近い世代との交流ができる青年部(はまぐり会)に入りました。入会して6年目になります。
はまぐり会としての活動は、地域のハロウィンパレードを開催したり、年1回の家族会を実施してきました。
青年部が45歳までということもあり、今年は監事という会長/副会長のアドバイザー的な役割を担当しています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

コロナ禍になって、現状はできることを継続するに留めている状態が続いています。
地域全体の広い観点ではあまり見えていませんが、少しヒントは見えてきました。
保険業務では、会社と会社のウェブミーティングは当たり前ですが、お客様とのウェブミーティングはまだ当たり前になってきていません。
それが当たり前になるには、お客様側が使いやすく、システムや環境が変わってくる必要があると思います。
そんな中で、私の子供たちが通っている桑名市立の小学校では9月からオンライン授業が始まり、親も半ば強制的にデジタル化が進んできています。デジタルに触れ合う機会がない層の方たちはアナログのコミュニケーションが続く可能性があると思います。個人的にはデジタルとアナログのハイブリッドが良いのではと考えています。新しいモノも良い、慣れれば結構楽だし便利、と思えれば…

保険の仕事を20年している中で、昨年初めてのことがありました。
80代のお客様がお亡くなりになったことについて、警察から連絡がありまして、私が保険の更新連絡を電話でしたのがお客様との通話記録の最後だったようです。
コロナ禍でコミュニケーション量が減ってきて、近所に声がかけられる関係人数が減ってきていののかもしれませんね。

リスクマネジメントという観点で、桑名市は大きな川に囲まれているまちです。
私は保険業という仕事柄ハザードマップはよく見ていますが、一般的にあまり見られていないと思います。桑名ではここ数十年災害は起こっていないですが、市街地の標高はとても低いことには変わりがなく、防災にかかわる認識が不足していると感じています。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

お客様である50代、60代、70代のコミュニケーションの問題の解消でしょうか.……。
子供は家庭や学校などで強制されて慣れてきていますので、その親の層も問題ないでしょう。
その上の層に根付かせるためには「超アナログが大事」です。
その世代が良いと思ったものは、一気に広がる可能性はあります。

極端なやり方ですが、自治会運営をウェブだけにしてみるのもありだと思います。
50代以上の方々は強制されていないため、反発はあると思いますが、新しいモノがよいと思っていただければ、あっという間に広がる可能性はありますね。
ここ最近は、はまぐり会の役員会もウェブミーティングに移行してきています。

2000年前後までは保険業界も手集金(対面による集金)が当たり前でしたが、今では手集金はNGとなり、決済方法は徐々に変わってきました。コツコツが大事ですね。

一今後の目標はなんですか?

保険業という視点で、桑名駅の東側は大きな川に近く、ハザードマップで危険な地帯です。
安否確認ができることとコミュニティ運営をセットで考えても良いかもしれません。

私が関東で育ったということもあり、地元に根付いている方とは少し違う感じ方を活かせる場面もあればと思っています。生粋の地元出身の方と違う考え方がコミュニティでも活かせていると思います。
自身でやってきたことの延長ですが、コミュニティに飛び込みつつ、気の合う仲間を見つけて、
一人ひとりを「キーマン」として尊重しつつ、楽しんでいきたいです。

編集後記

桑名といえば、諸戸さんの曾祖父である二代目諸戸清六氏が建てた六華苑がとても有名です。
今回はオンライン取材となりましたが、その子孫の諸戸浩さんが六華苑を背景に曾祖父の世代について語る姿は悠久の時間の流れを感じました。
大学で保険論を専攻し、保険業を営まれているからなのか、リスクも考えつつ、一人ひとりの個性を尊重することは当たり前で、それぞれの良さを活かそうとする言葉選びがとても印象に残っています。
はまぐり会(青年部)は45歳が定年のため、現在は監事というアドバイザーの役割を担当されていますが、次のステージでどんな活動をされるのか、とても楽しみです。

-コーディネーター紹介-

ID 三重県桑名市

いとう よしひろ

伊藤 義広

伊藤 義広(43歳)
愛知県春日井市在住。2児の父。
VSN入社し、東京でソフトウェア開発業務、社内講師を担当。
その後愛知にUターンし、ソフトウェア開発とともに兼業農家を15年ほど続けている。
ボードゲームが好きで、家族4人でマージャンをするのが夢。