糸との出会い、人との出会いから生まれる作品。漁師町に移住した手織り作家。

三重県尾鷲市早田町

ヤマダトキコ

山田時子

奈良県奈良市出身。2015年、150人ほどが暮らす小さな漁師町・三重県尾鷲市早田町に移住し、手織り作家としての活動を開始。手織りによる一点物の小物や服を製作している。

一どんな活動をしていますか?

手織りで生地をつくるところから縫製までをしながら、ストールやポーチなどの小物を作っています。さをり織りの機織り機を使って、自宅で作業しています。「どんな色の組み合わせだったら買いたいなと思ってもらえるだろうか」とか、いろいろ考えながら糸の組み合わせを考えて、布を織りますね。布の色や小物の形はオーダーメイドで注文を受けて作ることもあります。マルシェなど地域のイベントに出店して、自分で販売もしています。

一はじめたきっかけはなんですか?

三重県尾鷲市の早田町に引っ越してきたとき、ここで「ものづくり」がしたいなと思ったんです。そのときに機織りをしようと思って、手織りで作品づくりを始めました。大学のときに染織を学んでいたので、授業の中で機織りはしたことはあったのですが、本格的に作品を作ろうと思ったのは、早田に来てからですね。 はじめの頃に作ったコースターは、隣町の「網干場(あばば)」という喫茶店に持って行って、半ば強引に使ってもらうよう、お願いしましたね(笑)。

  • 一点ずつ手作りされている作品。オーダーメイドも受け付けてくれるそうです。

一一番大切にしていることはなんですか?

丁寧に仕事をしていきたいなと思いますね。糸の組み合わせも自分がいいなと思える色合いになるよう、工夫していきたいです。織った生地も1枚の中でどの部分を使って作品にするかで、雰囲気が変わります。どうしたら買ってもらえるのかなということも考えながら作っていきたいと思っています。

一今後の目標を教えてください

最近、まわりの人たちから「機織りのしかたは、教えていないの」という問い合わせをいただくようになりました。機織り機が必要だったり、場所が必要だったりするのですが、いつか早田で教室のような場所が開けたらと思っています。

アピールポイント

手織りから縫製まで、一点一点手作りされるtokioriの作品たち。 見た目が美しいだけでなく、とても丈夫で、長持ちします。 オーダーでの注文も受け付けてくださるそうです。
https://www.facebook.com/tokiori.irodori

-コーディネーター紹介-

ID160 三重県尾鷲市九鬼町

とよだちゅうや

豊田宙也

1986年東京生。大学・大学院での哲学的思索のはてに、2014年9月より三重県尾鷲市の漁師町、九鬼で地域おこし協力隊として活動をはじめる。「飲食店がなくなってしまったまちに新たな集いの場をつくる」ことを目的として、食堂「網干場(あばば)」を立ち上げ、地元住民と結成したチームで運営している。任期終了後の定住を心に決めて、2016年度よりは九鬼町内会会長も務めるとともに、食堂「網干場」を中心に培った経験とネットワークを活かした創業を準備中。