陶芸と明るい人柄で、伊那の街を盛り上げる

長野県伊那市

コイケ チエ

小池 千恵

伊那市出身の陶芸家。写真の勉強をするためにワーキングホリデー制度を利用してカナダへ渡るも、現地で陶芸の楽しさに触れ、陶芸の世界へ。

一どんな活動をしていますか?

作品づくりに励む日々。 ギャラリーで作品の販売を行っているほか、週に2日、工房を開放して陶芸教室も開催しています。 生徒さんは地元の方が多いですが、飯田市の方からわざわざ通ってきてくださっている方もいらっしゃいますね。手を動かしながらだと話がしやすいのか、雑談から人生相談まではおしゃべりに花が咲くこともしばしば。 教室は和気あいあいとした雰囲気です。地元でイベントがあるときは、出張教室を開いたりもしていますよ。

一はじめたきっかけはなんですか?

写真の勉強をするためにカナダに行っていたのですが、そこで、“密着”という形で陶芸家の方のスタジオに入らせていただいたのがきっかけですね。 製作風景などを撮影しているうちに、 「楽しそうだな」 「自分もつくってみたいな」 と、写真よりも陶芸のほうに興味が出てしまいまして(笑)。 結局、カナダには3年ほどいて陶芸の勉強をしたのですが、カナダで受けたワークショップの先生を訪ねて、帰国後は愛知県瀬戸市の窯元で修業させていただきました。

  • 小池作品の代名詞ともいえる“しましま”のデザイン。白や青、グレーの縞が施された涼やかな色使いの皿は、しずくの形をしていて夏にぴったり。

  • 瀬戸から取り寄せた土でつくった作品を、瀬戸から取り寄せた窯で焼き上げる。機能性とデザイン性を兼ね備えた作品を求めて遠方から訪れるファンも多い。

一一番大切にしていることはなんですか?

大きさしかり、使い勝手しかり……「ちょうどいい」を大切にしています。 私がつくりたいのは、棚の奥に大事にしまわれてしまうようなものではなく、毎日目に触れたり、手にとってもらえるもの。 肩ひじを張らずに生活の一部に取り入れられてもらえるような、そういう存在になれたらうれしいですね。 常日ごろから、「あったかみを感じてもらえる作品がつくれたらいいな」と思っています。

一今後の目標を教えてください

忙しくてなかなか手がつけられずにいた新しい作風の作品づくりにもチャレンジしていきたいなと思っています。 今は、ギャラリーに直接来ていただいた方にしか作品を見ていただく機会がないので、今後はオンラインショップを始めたり、ほかのショップにも作品を置いていただけるように力を入れていきたいですね。 人と関わることが好きなので、地域のイベントにはこれからも積極的に参加していくつもりです!

アピールポイント

カナダと愛知県瀬戸市で焼き物の勉強をさせていただきましたが、私の作品はどちら寄りのスタイルでもなく、完全にオリジナルの作風です。ナチュラルなテイストなものが多いという点では、カナダで受けた影響が大きいのかもしれません。作品としては、色の違う土を何層も何層も重ねてつくる“縞”や、細かい“線”を施したものが多いですね。普段使いしていただけるような、あたたかみのある作品づくりを心掛けています。地域のイベントでは、気軽に焼き物体験ができる「アメリカン楽焼」のワークショップなどを開催していて、毎回好評いただいています。イベントをきっかけに、少しでも多くの方に陶芸に興味を持っていただけたらうれしいですね。

【ハルヒポタリースタジオ】
住所:伊那市西町4868-1
HP:http://haluhi.petit.cc/

-コーディネーター紹介-

ゆるく、楽しく、まあまあ頑張っている(キーマンを伊那語訳)。スタジオハルヒはチプカと共にバスターミナル裏の路地にふんわり空気感をもたらしてくれている場です。陶芸教室を作品醸成や作家技術の向上に特化するのではなく、場の会話を大切にしながらゆるく楽しい時間を作れるところがステキ過ぎです。最近は伊那祭りにスナックハルヒで参戦する等の活躍もあり、今後もゆるく楽しくお願いします!

ID9 長野県伊那市

さいとう しゅんすけ

齋藤 俊介

地域の有機農家と商店街の飲食店と市民の三者をつなぎ「母子で朝食の時間を過ごす」場を提供する「朝マルシェ」、南アルプスと中央アルプスという二つの山岳地域へ訪れる登山者に地域ならではの価値提供を行い街や人をつなぐ「ASTTALプロジェクト」を企画しオルタナS・地域デザイナーズアワードをダブル受賞。16年は中心市街地全体を学校に見立て「路地の一つ一つに学びとの出会いがある」をテーマとした「学びのまちプロジェクト」のサポートを手掛け、持続的な取り組みへと伴走している。