便利さが優先してしまうこの時代に、絵本や本を通して学びを深めてほしい

福島県田村市常葉町

イシイシュウイチ

石井修一

田村市常葉町で生まれ育つ。江戸末期から続く「石川屋」8代目店主を務める。仙台で出会った奥様と2人でお店を切り盛りしており、本・薬・化粧品の3種を扱っている。また、音楽やイラストを通して地域おこし活動も行っている。

一どんな活動をしていますか?

「石川屋」8代目店主として店を経営しています。本、薬、化粧品を取り扱っていて、エステコーナーも設けています。本は絵本をメインとし、小説や雑誌などを取り扱っています。店の他には、音楽やイラストを通して地域おこしに貢献できる活動も行っています。

一はじめたきっかけはなんですか?

お店は初めからやると決まっていましたね。私たちの時代は、生まれたその日から跡継ぎだと洗脳されてきたようなものなんです。大学を卒業し、医薬品登録販売の資格を取るため仙台で薬の営業をしながら勉強をし、その後常葉に帰ってきてこの店を継ぎました。絵本で特色を出そうと思ったのは、本が売れない時代に本屋として何かひとつ特色を出したいという思いがあったからです。今、全国的に本屋だけではやっていけなくなってきていて、本屋業界はリノベーションの動きが出ています。うちはもともと、薬や化粧品などの他のものも扱っていますが、エステに来たお客さんがついでにお孫さんに絵本を買っていってくれる、という相乗効果もあるんです。

  • 音楽とイラストで町おこし活動に貢献している。左は、石井さんがイベントのテーマソングとして作詞作曲し、販売も行っているCD。右の絵は、石井さんが田村郡三春町の伝統工芸品「三春駒」と田村市の魔よけの神様「お人形様」を現代風なタッチで描いたもの。

  • 右から石井さんと奥さん、スタッフの皆さん。化粧品とエステコーナーを担当する石井さんの奥さんから「女性が輝くと地域の活性化につながります。地域の女性が、より綺麗になるためのお手伝いをします」というメッセージをいただきました。

一一番大切にしていることはなんですか?

店頭にある本は、ベストセラーにこだわらずに当店独自に選奨しています。それらをぜひ手に取っていただきたいです。今、活字離れが進んでいますよね。文字量が少なくても、絵本を通して活字に触れてもらい、本を好きになってほしいなと思います。読めない漢字やわからない言葉があれば調べますよね。調べると意味がわかり、使いたくなる。言葉を自分のものにして人と話すことで、コミュニケーション力も上がってくる。お互いの理解が深まれば、大きい話ですが争い事も起こりにくくなりますよね。便利さが優先してしまうこの時代ですが、子どもたちには絵本や本を通して学びを深めていってほしいですね。

アピールポイント

江戸末期から代々続く老舗ではありますが、2016年1月のリニューアルオープンを期に、店内の内装を一新しました。表紙は、絵本の顔なんです。その顔が綺麗に見えるように、絵本を天井高くまで並べています。インパクトを出したかったので、このようなレイアウトにしました。そして、ビジュアルと短い言葉が魅力的に表現されている絵本を特色にしています。絵本は、子どもはもちろん大人にもおすすめすることができます。特に、時間のない人には読んでほしいですね。ぜひ一度、お気に入りの一冊を見つけに来てください。

-コーディネーター紹介-

石井さんのすごいところは、江戸末期からの老舗を守りつつ、新しいやり方を模索して形にしているところだと思います。石川屋は、古い建物が立ち並ぶ常葉町の商店街に店を構えています。リニューアルされた石川屋の外装や内装は新しいのですが、今までと同様地域の皆さんに親しまれ、子どもたちも気軽に立ち寄っています。イマドキなのに、懐かしい。そんな雰囲気があるのは、石井さんの大胆な工夫と、日々の細やかな対応が生きているのだなと感じさせられます。震災をきっかけに始めた音楽活動は、今後も続けていくそう。これからどんな活動を見せてくれるのか、とても楽しみです。石井さんは、私たちにとって、地域づくりの仲間であり、先輩であると思っています。

ID122 福島県田村市

たむらしふっこうおうえんたい】なかおかありさ・わたなべえり

【田村市復興応援隊】中岡ありさ・渡邉絵里

中岡ありさ 東京都出身。東京の大学卒業後、福島県で復興の仕事をするため2014年4月福島県に移住。2014年8月より現在まで田村市復興応援隊として田村市の復興支援・地域おこし活動に携わる。 渡邉絵里 福島県田村市出身。一般企業に勤めながら地域のイベント運営・企画・観光地のPRを行っていた。東日本大震災を経験し、2016年3月より現在まで田村市復興応援隊として活動。また、田村市・田村郡の情報発信番組をyoutubeで公開中。