鉾田の誇りを次の世代へ

茨城県鉾田市

はた たけひろ

畠 長弘

茨城県鉾田市出身 59歳。旭村議2期~鉾田市議3期を勤める。経済建設常任委員会委員長、原子力施設の安全に関する調査特別委員会委員長などを歴任。 2018年 農業いばらき7月号「いばらき農の匠」などで県内外に鉾田市農業を発信。

一どんな活動をされていますか?

かつての当主が数代に渡って襲名していた「長右衛門」から、長右衛門ファームとして農業を営んでいます。親は女兄弟で、長女の初めての男の子として誕生したのが私です。祖父が私の名前を付けてくれて、間もなく亡くなりました。

「高校までは自分と同じ道を歩み、その後、家業を継いでほしい」それが祖父の遺言と小さい頃から聞かされていました。そのため、家業を継ぐことが当たり前と思って育ってきました。

小さい頃から農業の手伝いをし、食卓での話題も農業の話をしていました。周囲の家の子ども達も同じように農業を手伝っていたので労働という意識はなかったです。そのような経緯で農家を継ぎ、現在はメロンやベビーリーフなどを作っています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

今の時代は自分だけが良い物を作っていれば良い時代ではなくなり、地域ブランドといった地域全体で良い物を作っていかなければならないと思います。

昔は特に良い物(知識)を他人には言わない風習がありました。しかし現在は、人口減少や働き口がないなど若い方が定住せず、人口流出が進んでいます。「良い物を作る」人はたくさんいます。

でも外へのアピールはうまくないのです。内外の様々な方との交流を増やし、販売・情報発信などのアイデアをもっと取り込んでいく必要があると思います。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

鉾田市は全国有数の農業生産地帯ですので、たくさんのノウハウがあります。これまでは勘に頼る農業が行われてきましたが、それでは若い世代は育ちません。

効率的に収穫し、収入を上げていくためにICTを積極的に活用するべきだと思います。これまで「収穫の喜び」でやってきていますが、「遊び心」を取り入れたICT農業を実現することで、普段の仕事も楽しみながら行えるような環境を作ることができると思います。

一今後の目標はなんですか?

今の仕事をいかに良くしていくか、子どもにも同じ道を歩ませたいと思っています。そのためにも地域が誇れるように変わっていく必要があります。現状維持ではマイナスです。余裕がある時に新しい何かを入れておかないといけないと思います。

「話す機会」、「外との交流」を通じて、6次産業化などにより所得の向上や雇用の創出、観光客の増加、地域のブランド化を進め、「鉾田の誇り」を次の世代に引き継いでいきたいと思っています。

アピールポイント

-コーディネーター紹介-

ID

株式会社VSN 地方創生VIメンバー

株式会社VSNのメンバーが、「地方創生VI」という全国の自治体の課題解決を目指すプログラムで、現地で活躍するキーマンの方々を取材しました。