日高村の最強なお母さん

高知県日高村

やすおか ちはる

安岡 千春

16年前にわのわ会を設立。今は50人の職員をもつNPO法人を運営する。全国からの視察は2000件を超え、全国区のテレビからも多く取材を受ける。日高村を語る上では欠かせないキーマン。

一どんな活動をされていますか?

子育てをしながらも、人の役に立ちたいという気持ちが強い若いお母さんや、障害を持った方を集め、「できる人が できる時間に できることを」をモットーに地域の困りごとを解決するNPO法人「わのわ会」を作り、様々な活動をしています。

トマトが名産の日高村では、商品として売ることができない規格外のものを農家さんからいただくことがよくあります。それでも配りきれず捨てられるトマトは20トンにもなります。甘くて美味しい日高村のトマトを捨てるのはもったいないので、わのわ会で買い取り、パスタソースやピューレに加工して販売しています。その商品を使用した料理を提供するため、カフェを作ってオムライスを提供したり、近隣のレストラン等でもご利用いただいたりしています。

また、地元の子どもたちに農業体験をしてもらうため、地元の小学校に声をかけ、小学3年生向けに「はたけクラブ」というものを運営しています。わのわ会で働くお母さんの子どもが小学3年生になったら、そのお母さんがはたけクラブの担当になるんですよ。授業参観みたいな感覚です。

あとは、地元のお年寄りの家事手伝いをしていたりもします。重いものを持てず、スーパーに行けないような方々の代わりに買い出しをしてお届けしたり、電話一本で依頼を受けています。

トマトの加工に留まらず、地域の困りごとを見つけ次第、すぐに活動に組み込んで、新しいことにどんどんチャレンジしています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

今まで日高村でのコミュニティ施設がなかったので、新たに交流拠点を作る取り組みをしています。そこは地元外から来られる方々の宿泊施設としてもご利用いただく予定で、宿泊の管理から掃除、食事の提供などすべての運営をわのわ会で行う予定です。

現在は施設の建設をしており、9月に完成する予定ですが、今までの活動とは少し種類が違うので上手く運営できるかの不安もありますね。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

日高村には今まで宿泊施設がなかったので、今後はこの取り組みを通じて県外の方にもお越しいただき、日高村の魅力を多くの人に知っていただくことができるかなと期待しています。

一今後の目標はなんですか?

わのわ会で多くの活動にチャレンジすることで、日高村が発展することです。最近は高知県の大学生にお手伝いいただきお祭りを作ったりもしていますのでさらに多くの人を巻き込んでより明るく楽しい村にしたいですね。

アピールポイント

安岡さんがおっしゃっていた「お母さんはだれしも子どものために住みやすい地域にしたいと思っている。しかもお母さんは子どもや旦那のお世話や家事、自分の趣味まで全部やっているんです」という’お母さん最強説’に大変感動しました。
日高村のお母さん達が団結して様々な活動をされているから子どもたちが過ごしやすく、そして村人にも愛される地域なんだと納得しました。

-コーディネーター紹介-

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株式会社VSN 地方創生VIメンバー

株式会社VSNのメンバーが、「地方創生VI」という全国の自治体の課題解決を目指すプログラムで、現地で活躍するキーマンの方々を取材しました。