弓市商店街の魅力を知り尽くす男

川本町

みよしまさし

三好正師

亜細亜大学と東京クリーニング学校卒業後父親が経営していた三好クリーニングを継ぐ為にUターン。現在、弓市商店会会長を務める。

一どんな活動をしていますか?

業務としてはご存知の通りお客さんからクリーニングを頼まれて、処理を行ってって感じですね。ただ都会のチェーン店とかだと、受付だけやって処理は工場でまとめて行うのが普通だったりするんだけど、全ての工程を自分たちで行っています。従業員は中に3人、外回りが1人います。外回りっていうのは、一軒一軒お客さんの家を訪ねてクリーニングするものを預かったり、終わったものを返したりっていうことです。昔は昼間にはおじいちゃんおばあちゃんが留守番していることも多かったから、その名残かなあ。だいたい一日10~15人お店に来てくれるんだけど、寧ろ外回りの方がお客さんの数は多いですね。店舗と家が一緒だから、無理がきくっていうところもチェーン店にはないいい所だと思います。休みの日でも、「ちょっと礼服がいるんだけど今から取り入ってもいい?」って電話がくるなんてこともあります(笑)。
12、3年前にいくつかの区画がまとまって今の弓市商店会になったんですけど、それから商店街をなんとかしようと色んなイベントをやってきました。例えば盆踊りの時にビアガーデンをやったり、11月は商売の神様である恵比寿さんのお祭りがあって、それに合わせて福袋を売ったり、1か月に一度定期市を開催したりしましたね。これらは私が商店会会長になった今でも続いています。

一はじめたきっかけはなんですか?

当時は家業を継ぐのが当たり前だったので、自分も継ぐものだと最初から思っていました。テレビ番組などの影響で東京への憧れがあり、大学は東京の大学に進学しましたが、実技3年の代わりにもなるんでクリーニング学校にも通いました。そのまま国家資格もとってここに戻ってきたっていう感じですね。帰ってきた時はまだ商店街自体栄えていて経営も右肩上がりだったもんでなんの迷いもなく継ぎました。

一一番大切にしていることはなんですか?

クリーニング店としては、噓をつかないことですね。「どんな汚れも落とせます」なんて言って落とせなかったら大問題ですから。なのでやってみないと分からないと正直に言うようにしています。あとはお客さんとの密な関係です。個人営業ということもあって、お客さんの顔が特定できるくらいわかるというのはうちのいいところなので、これからも大切にしていきたいですね。お客さんのニーズに合わせて対応していくということも大切ですね。時代の変化に伴ってクリーニング機械や用法も変化していくんですよね。随時業界情報誌とかでそういう情報を取り入れるようにしています。
あ、あとそういえばこの前、中学校の文化祭に行ってきたんですよ。そこでびっくりしたのは中学1年生が弓市商店街の未来についての事例発表をやっていたんです。なにより子供たちがこんなに商店街のことを考えてくれているっていうのが嬉しかったですね。そういった子供たちの意見も大切にしていきたいですね。

一今後の目標を教えてください

うちのクリーニング店は、商売として成り立つ間は続けたいとは思いますね。利用してくれる人もいますので。商店街としては、人がいないとどうしようもないですから何とも…。空き店舗の活用もあったりしたんですけど、撤退しちゃいましたし、なかなか難しいですよね。この町にいる人皆商店街に集まれば行政なんかも楽なんだろうなぁなんて考えてしまいますけど、畑とかの関係もありますからね。かといって商店街に畑を作ってしまったりしたら、それはもう『弓市商店街』じゃなくなってしまいますから。また違うところで生き残れるすべを見つけられればいいなと思います。町全体としては、あそこの加藤病院が町の保健機能を保ってくれてるから、あの病院を中心に、医療を充実させてお年寄りのケアができるような町にしていけたらいいと思います。あと、ここ(病院から続く三好クリーニング店前)の道路が幹線道路になっててバスやらトラックやら、車の通りが多いから、これをなんとかして、人が歩けるようになればよくなると思いますよ。この道一応バリアフリーになってて歩きやすさに配慮してますし。あとは、それこそ地域おこし協力隊が私たちにはないようなアイデアで取り組みを行ってくれているので、そうやって若い人たちに是非とも頑張って頂きたいです。

編集後記

徳田 珠李 (とくだ しゅり) 21歳
「昔はね…」と、いかだレースをしていたことや高校の体育祭の面白いチームわけなど、沢山のお話しを聞けてとても楽しませていただきました。弓市商店街が栄えていた頃の様子と、それが衰退していく様子をみてきた三好さん。商店街への想いが強い反面、やりたいことをここで実現できるという確信が持てなくなっているのかもしれないと感じました。けれど、弓市商店街のよさや三好さんらの持っている理想を大事にして、再興に向けて若い人と協力していって欲しいと強く思いました。

-コーディネーター紹介-

島根県

だいがくせいらいたー

大学生ライター