世代を超えて子どもと大人が共存する町へ

美郷

やまもと ひろし

山本 普史

数年前まで美郷町浜原地区で商店を経営。 現在は浜原地区の連合自治会役員として奮闘中。

一どんな活動をしていますか?

主に、子どもたちと高齢者の人たちのための活動をしています。子どもたちと高齢者との交流の機会が少ないため、高齢者の人がたまに神楽を見るような時に集まっても、「あれ、どこの子かいなー」なんてことがある。今は子どもも増えてきたし、コミュニティーの場である隣保館を利用して一生懸命やっている最中です。この前も、竹馬を子どもたちと 一緒に作ったりして交流しました。昔は学校を中心として生活の中で繋がりがあったけれど、学校が統合されてからは薄れてきてるから、「子供のイベント作り」や、高齢者が健康に暮らせるように「高齢者教室」、「男の料理教室」や「子どものイベント作り」など色々なことをやっています。

一はじめたきっかけはなんですか?

きっかけは、若者定住住宅と三江線廃止。4,5年前に子育て世代を対象にした若者定住住宅(20 年住んだら家がもらえる制度)ができて、それで子どもたちが増えてきた。やっぱりこれが、地域が動いたきっかけにもなったんじゃないかな。あと、今年の3月で三江線がなくなってしまったこと。全長約108キロメートルもあって広範囲にわたっていたから、廃止の打撃は大きかった。第三セクターがやっていくことという案もあったけれど、色んな市町が関わっていたから、なかなか話が進まなかったし難しかったよね。

一一番大切にしていることはなんですか?

やっぱり、子どもたちと高齢者との交流だね。 私は今の歳になっても、昔の思い出をありありと思い出すことができる。せっかくここで生まれ育ったんだから、今の子どもたちにもそうなってほしいです。途切れてしまっていた神輿や祭りを復活させているのは、子どもたちに様々な経験をしてもらって、大きく なった時に思い出して欲しいからなんです。

一今後の目標を教えてください

子どもたちと高齢者の繋がりを大きくしていきたい。助け合わないと生活できないからね。 ダムやカヌーの里の周辺など、良い施設があるのに我々住民が活かしきれていないと思うし、若い人が来ていろんな意見を出してくれればなとも思います。それに、人が来てもここの受け皿がしっかりしていなかったら、来ても不安があると思う。住民と行政、自治会などの各種団体がまとまって、安心して迎えられるようなしっかりした受け皿を作れればいいなあと思います。

編集後記

中澤笙子(なかざわしょうこ) 19歳
美郷町浜原地区をぐるっと一周しながら、また豊な自然に癒されながらの活動でした。実際に自分の目で「メディアの報道では流れにくい地元の人たち」の生の声を聞くことができ、貴重な経験をさせていただきました。神楽を見たこと、子どもたちと一緒に神輿を担いだことも楽しい思い出です。

-コーディネーター紹介-

島根県

だいがくせいらいたー

大学生ライター