一どんな活動をしていますか?
私の生まれは浜田市、小学校6年生から川本町で育ててもらいました。私の父の家業である家具屋を25歳で継ぎました。しかし、昭和の終わり頃に私をサポートしてくださった建設関係の人に事業を継承してくれと頼み込まれ今年の6月まで岡田家具店と才木建設の社長として地域に関わってきました。建設業を継いだことで様々な建築物や家具、建具を中心に扱ってきました。他にも道の駅に可愛いらしいまな板などを販売するなど家庭用家具からリフォームなど多岐に渡ります。
一はじめたきっかけはなんですか?
家業を父から継いだ時には建設業を継ぐつもりもなかったんです。しかし、地域で私のことをサポートしてくれた建設業の方に「この地域には建設業が少ない。地域の人たちにとってはなくてはならない職業なんだ!」と頼まれて継承をしました。建設業は家具作りに全く関係しないものではないということから建設業と家具屋を両立することを決意しました。
一一番大切にしていることはなんですか?
従業員の個性や仕事の向き不向きに仕事の内容を合わせるということです。育ち方がみんな違うから、それぞれの個性がある。今の従業員には職人気質のある方も多くいる。強烈な職人は強烈な個性がある。私が工程管理を組んでも「そうじゃない!こうだ!」という人が多くて工程管理通りうまくいかないことも多々ありますが、そういう職人気質の人に個性にあった仕事を任せ、いいところを最大限に引き伸ばしてあげることが大切だと思っています。他にも建具などの建設に合うものを作るため、その家に合ったものをお客さんと一緒に話し合いながら、作っていくことが大切です。そのためにも、職人の気質とお客さんに向き合うことが大切です。
一今後の目標を教えてください
私もすでに岡田家具屋と才木建設を新しい継承者に任せています。企業の名前や事業の方向性はもう新しい継承者が決めていきます。だから会社の若い人をサポートし、川本町にいる若者を応援していこうと思っています。しかし、若者の活躍を期待する一方、外の若者が入ってくることに不安や抵抗感を抱いてしまうのも事実です。そのため私たち受け入れる側が寛容な精神で受け入れていく必要がある。これからは若い人が積極的に挑戦できる環境を作っていきたいです。
編集後記
村山凜太郎(むらやま りんたろう)20歳
川本町の凄みを感じた。
岡田さんから川本町の話を聞いて川本町への誇りが伝わってきた。川本町の歴史を聞くと水害や火災により町は何度もなくなるほどの被害を受けている。しかし、川本町は災害ではなくなっていない。それは川本町に残り続けた人たちの想いなのではないかと感じた。だが、そんな川本町も人口減少により消滅に近づいている。川本町はそんな人たちの想いを力に変える手段が必要になると感じた。私はそんな想いを想いのままで終わらせず、形にしていく手段の必要性を私の中で感じた。そんなきっかけが今回のまち冒険で体験できてよかった。