行動力と好奇心の溢れる匹見のクリエイター!

益田市

よしおか けんじろう

吉岡 健次郎

島根県江津市出身。関西から、奥様の実家のある益田市へ13年前(2005年)に移住。現在は丸太加工品・工房「FONY」を運営。とあるきっかけでチェーンソーアートの道へ。 現在はチェーンソーアートに限らず色々な素材を使った作品制作を行っている。

一どんな活動をしていますか?

今はFONYという工房で、地域おこし協力隊の人達にチェーンソーアートを教えたり、来てくれた子供達と一緒に木材に絵を描いたりしているんだ。あとは蕎麦打ちの先生として教えたり、色々なことをしてるよ。
あと、何度か私が習っている書道教室の先生の展示会に、チェーンソーアートの作品を出展したりもしているんだ。展示をするときは、どう展示するかを三日徹夜で考えたりした、、、考えている時は苦しいけど色々な方法を試して工夫して展示しているよ。
でもそれだけじゃなくて、この町に来てからこんにゃくの作り方や、そばの打ち方とか興味の持ったことはすぐ教えてもらって実践していたら色んなことができるようになったんだ。

一はじめたきっかけはなんですか?

チェーンソーアートを始めたきっかけは、益田に帰ってきてから「人口が減ってしまうから、村おこし!村おこし!」とよく言われるようになって、何ができるだろうと考えたときに丁度、家内が自分の育てているお花を飾ったりするものが欲しいって言っていたから家の近くの山に杉の木があることを知って「ちょっとやってみるか!」と思い立ってチェーンソーで木を削って花の鉢置き台を作ってみたんだ。周りの人に見せたときに「すごい!」と言われて、嬉しくてどんどん作っちゃったんだ(笑)それが原動力になって、展示して欲しいと誘われることも増えて、嬉しくて作り続けているよ。
最初は一つ作るのに1日、2日かかってたけど、慣れてくると今では1.2時間で作れるようになったから、コツをつかめば良い!慣れだな!

一一番大切にしていることはなんですか?

「すぐ動く!頭で考えているだけじゃダメ!」
こんなことがしたいと頭でばっかり考えていても、2.3日すれば忘れてしまう。だからしたいと思ったことはすぐに始める。わからないことがあれば聞いて、実際にやってみることを大切にしているよ。やってみないとわからないことが多いからやってみて、もし失敗しても次に繋がるし、それを繰り返していればその失敗が役に立つ時がくるから。途中でやめてもいいからとりあえずなんでもやってみる!分野や使う道具や手段は違っても大事にしていることは、自分の中の根本は同じだと思ってやってるよ。

チェーンソーアートを教えるときは、初めから色々教えるんじゃなくて、自由に作ってもらう。僕は掃除とかしながら見守ってるんだ。
でも悩んでそうだったり、作ってみて納得がいっていなそうだと思ったら、自分も同じものを作って並べてみて一緒に見てみるようにしてる。あまりこうしたらいいなどと言葉では言いたくない。自分自身も自由な人間だから、なんでもあり!という雰囲気で教えている。その方がお互い楽だからね。

一今後の目標を教えてください

今やっているチェーンソーアートも続けるけど、そこで出会った地域おこし協力隊の人が3年の任期を終えた後に仕事などがなくなってしまうというのはせっかく匹見に来ても帰らざるをえなくなってしまうのは勿体無いと思っていて。なのでチェーンソーアート作品などの販売や次の展開は、その人たちや次の世代の人にやってもらいたい!
チェーンソーアートだけじゃなく、自分が匹見に来て周りの人から学んで普段作っている豆腐やこんにゃくの作り方も教えたりすることで、匹見に残ってできることや、仕事につながるきっかけづくりをしたい。ここでできることを見つけてもらえることが嬉しいから、なんでも教えたい!
これからもこの町にいてほしいのであれば、自分たち住民がそういう場を作ってあげないといけないと思っている。
もう一つしたいことは「食」。
まだ考え途中だけど、匹見の食材を使って「和」を感じられることがしたい!
何ができるのだろうと考えて、その先は若い人たちに繋げていきたい!
自分が普段作っている豆腐やこんにゃくなどいろんな勉強をしているから、何かできることがあるはずだと思ってる。若い人たちが仕事として続けていけるようなことを考えていきたいんだ。

家内と旅行なども年に一度くらいはしたいけど、匹見での毎日の生活の中で、これからやりたいのは「食」に関することなんだと思う。でもそれだけじゃ無くチェーンソーアートや、竹とかの違う素材を使った創作も続けたいな。
私はきっとこの町にとりつかれているんだな!(笑)

編集後記

2018.12.02 水野 ひまわり (みずの ひまわり) 21歳
「難しいことはわからない!」と言いながらも、たくさんの知識と技術を持っていて、
何よりも好奇心と行動力が溢れ出している!
そんな印象でした。
インタビューの中で「すぐ動く!」「頭で考えるだけじゃダメ」とありましたが、この言葉は誰の心にも響くことだと思います。それを実際に実現している吉岡さんの運営するFONYは山に囲まれ、前には綺麗な川が流れている凄く空気の清んだ気持ちのいいところです。そんな場所で多彩な作品を製作出来るのは、物作りが好きな人にはたまらないと思います。もし今まではそういうことに興味がなかった人も、吉岡さんのキラキラした目と、好奇心のパワーを感じると自分も何か作りたくなってしまうのではないかと感じました!
人生の大先輩である吉岡さんとお話しして、まだまだしたいことや、学びたいことがたくさんあるその創作欲や、パワーを感じ、「自分も負けてられない!頑張らないと!」と心から思わせてくださいました。

-コーディネーター紹介-

島根県

だいがくせいらいたー

大学生ライター