一どんな活動をされていますか?
鋏(はさみ)製作所を営んでいます。はさみや包丁等刃物を、地金からつくります。また、販売した商品は砥ぎの注文も請けているので、同じ切れ味を維持することができます。
最近では、業務用に使用する職人の方への要望に応えて、デザインなどのカスタマイズをした商品の販売をしています。また、対面販売以外にもWEBでの注文など独自の方法で売上げを伸ばした経験から、いの町中心市街地活性化協議会に委員として参加しています。
一今やっていることについての課題はなんですか?
高い技術力、高い品質を持った商品なのに、稼げるシステムが足りないことが課題だと感じています。稼げるシステムが限られているから、職人を目指そうとする後継者もあまり出てこないのだと考えています。
商売のやり方は時代とともに変わっていきます。今までのやり方から変化していこうとする気持ちと、経営的な考え方が今の職人達に足りないと感じていて、それも課題だと感じています。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
ITを使った情報発信、テクノロジーは、日本中だけではなく世界中の人々とつながることができるツールなので、商品の技術の高さ、品質の良さを多くの人に知ってもらうチャンスが増えると思います。そうすれば買ってもらえるチャンスも増え、いの町の鍛冶屋が日本の鍛冶屋、世界の鍛冶屋へと発展する可能性があると思います。
一今後の目標はなんですか?
自分がお客様から求められることの喜びを糧にして、商売を発展させることができたので、町の職人達が得意分野で稼げるように手助けをしたいです。また、職人を目指そうとする後継者を増やし、いの町の産業を盛り上げていければと考えています。
編集後記
ちょっとした工夫やアイデア次第で、いの町だけではなく日本全国の人々とのつながりが育ち、そこから商売もついてくるというお話を聞くことができました。改めて商売の可能性は無限に広がることを実感することができました。