特化した街づくりにより地域を守る !

鹿児島県薩摩川内市

ながた ぜんぞう

永田 善三

63歳。株式会社柳山ウインドファームの代表取締役として12基の風力発電事業を運営。 平成30年に「やなぎやま村」を創設され、現在、助役として村民50名と柳山にて活動中。 様々な地域活性化事業を展開し、過疎の進む中で特化した町づくりを展開中。

一どんな活動をされていますか?

「柳山アグリランド」と「柳山風車公園」の 2 つの施設で地域活動を展開しています。

「柳山アグリランド」では以前牛舎であった建屋を"風の丘やなぎやま"と名付け、喫茶・売店に改装しました。南側には、「柳山風車公園」があり、周辺の原子力発電所、火力発電所等のエネルギー施設が見渡せます。さらに空気が澄んでいるときは東シナ海に浮かぶ甑島まで綺麗に見える眺望のいい高台です。

その環境を活かして年間を通じて様々なイベントを実施しています。例えば、柳山四大祭りと称して「桜祭り」「サンセット」「コスモス祭り」「初日の祝い」を展開しています。なかでも「コスモス祭り」では12 基の風車をウォーキングしながら間近で体感できる等、地域特性考慮したイベントを実施することで、市内外から注目を浴び多くの参加者が集まりました。

また、柳山アグリランドではサツマイモを育てて、焼き芋の販売や”柳山高柳”という甕仕込みの芋焼酎の製造をして柳山の名物づくりに繋げています。その芋畑では地域の保育園、幼稚園児に芋植えから収穫までの体験活動を実施している他に、コスモス祭りの期間中に”秋の収穫祭” と称して来場者にも芋堀体験を実施し、季節の地産品の収穫を皆で祝っています。

他にも日本ミツバチを養蜂してハチミツづくりをするなど、「やなぎやま村」全員で多様な商品開発に知恵を出し合っています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

まずは運営側の人手不足です。運営は「やなぎやま村」ボランティアの人達50名で行っていますが、平日の時間などは若い人が参加しにくいです。

定年後の方たちは以前と比べると長い期間就労されていることもあり、参加のモチベーションが下がってしまいがちです。モチベーション向上のために“星制度”を導入して活動した方へ少しばかりの配当もしていますが、逆にそれが第3者が活動に参加することを阻む要因にもなってしまっていると思います。

運営資金にも課題があります。風力発電事業による地元活性化協力金を当てていますが足りておらず、市の補助金も少ないと感じています。市は公平公正を前提としているとのことですが、今後は内容に応じて特化した補助金にできないものかと提案しています。

また、山の中のためインターネット環境が悪く、リアルタイムでSNS配信や作業管理をやりたくてもできない状況です。今後は風車公園からの発電量等をアグリランドでも見れるようなデジタル化を進めていくことができればと思っていますが、かなりの資金を要するため行政と一体となった特別地域のIoT整備を検討してもらえるようお願いしていくつもりです。

民・官の民の力が弱くなっていることも問題で、本来は民から官へ「こうしたい」と言って実現していくものができていないことも課題だと思っています。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

エネルギー集積基地として、より高いレベルでのまちづくりができればとても素敵だと思います。

例えば、薩摩川内市、九州電力殿のシンクタンクからの知恵を借りて、エネルギー融合リゾート施設や、柳山の風力発電所からのエネルギー供給を見える化した地域エネルギーの展開等も実現できる可能性があるのではと。

また、IT環境の整備ができればボランティアの方が現在の事務所に寄らず、直接現地へ向かうこともできます。周遊観光地の連携も迅速になり、誘客にも拍車がかかると思います。

一今後の目標はなんですか?

土地を活かした街づくりをしたいです。広大な自然を利用して乗馬クラブを創設したり、ワイナリーを作ったり。ここは周辺に住民が住んでいない環境なのでレーシング場もつくれるし、野外コンサートなどもできると思っています。

国有林にも風車が1基立っているので国と協力して、風車と森の共生をテーマにした取り組みも展開できるのではと思っています。

今後、すべての施設、部門においてIoTを考慮した街づくりが進むことを願っております。また、この柳山の地でそれらが特化した形で展開できることを夢見ています。

編集後記

アグリランドでは常にイベントが開催されています。BBQイベントでは川内駅からシャトルバスを出すなど参加しやすさも考慮するなど、おもてなしの心を常に持っていると感じました。
地域コミュニケーション型観光地化の展開をされていることも話を伺うことで実感しました。

-コーディネーター紹介-

ID 鹿児島県薩摩川内市・北海道仁木町・福島県矢祭町

あさい まさし

浅井 将史

千葉県出身、1982年生まれ。
2012年 株式会社VSNへ入社し、ITエンジニアとして就業しながらVI活動を推進。
2019年 地方創生に興味を持っていたところ、社内で地方創生VIのプロジェクトが発足されたことを知り鹿児島県薩摩川内市チームとして参加。
薩摩川内市の経験を活かし、2020年から北海道仁木町チーム、2021年から福島県矢祭町チームとして参加。