林業がこれからも続いていくためにできること

栃木県矢板市

おがわ しゅういち

小川 修市

栃木県矢板市出身で祖父から代々林業を続けている3代目。 幼少期から、父に山へ連れいってもらった経験から、自然と林業に携わる。 森林組合を4年前に退職し、今は、環境文化都市やいた創造会議にも参加。

一どんな活動をされていますか?

祖父の代から林業に携わり、4年前に森林組合を退職するまでは林業一筋でやってきました。現在は自身の山の管理をしていて、今日も朝から下刈り(※)をしてきたところです。地域の中で、自分で山をもって管理している人は5人もいないかもしれません。
※植え付けた苗木の生長の妨げになる雑草や低木を刈り取ること

その他には環境文化都市やいた創造会議という活動も行っていて、年に3回ほど川遊びや間伐体験、カヤックの体験会を行っています。また、この地域の区長として市との窓口、広報のような活動もしています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

過去から考えて、木の価格は3分の1程度になっています。人件費は変わらないわけですから、収入は10分の1程度まで低下しています。

人手不足もあり、若い林業家が育っていないと感じます。私が小さい時は、長男は親の仕事を継ぐものと思っていたし、親には山に連れて行ってもらっていて仕事を継ぐことに何も違和感はありませんでしたが、今は子どもが継いでくれるのかに不安はあります。

外の人を取り込むべきとは思いますが、育成が課題だと思っています。林業は「慣れ」と「努力」と「工夫」です。土地柄、外からくる人を受け入れづらい環境だと思います。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

矢板の土地は、木のある場所がなだらかで林道から近く、林業をするには良い土地だと考えています。他の土地に負けないくらい木の質は高いです。そのため、外の人を取り込み、後継者を育成できれば林業はこの先も継続していけると思っています。

林業は経験に頼るところの大きく、ITの活用は難しいのではないかと感じています。

一今後の目標はなんですか?

人を育てるのは好きなので、林業を始める時の基礎を教えることなど、私にできることは協力したいと思っています。

林業学校の話もいただきましたし、過去には女性のみの林業体験も実施した経験があります。環境文化都市やいた創造会議としては、これからも活動を継続していき、自然体験を通じて、山に触れてもらおうと思っています。

編集後記

小川さんが林業に熱意をもっているお話を聞いた後で、お宅を見させていただきました。その際、最近の家ではなかなか見ることは無い、大きな大黒柱や、大きな梁を、「自分のところの木で作った」と言っている小川さんがとてもカッコ良かったです。

-コーディネーター紹介-

ID 栃木県矢板市

なかむら せいいち

中村 成一

2017年1月に株式会社VSN(現:Modis株式会社)に中途入社。
ソフトウェアエンジニアとしてお客様先にてマネージメントから製造までを担当。 
趣味とゴルフとゲーム。
本活動へ参加した理由は、出身地の活気が落ちていることもあり、興味を持ったためです。