『矢板市が矢板市らしく!』矢板の文化を残したい

栃木県矢板市

ちのね ともかず

千野根 友和

派遣会社フェデスの代表を勤めながら、商工会の理事、矢板花火大会の実行委員、矢板ロードレースの実行委員会会長、PTA副会長など積極的に活動しており、「子どもたちの未来のために」を軸に、矢板市の文化を残していくための取り組みをしている。

一どんな活動をされていますか?

株式会社フェデスの代表をしています。北関東圏中心に製造派遣を行っており、少しでもスタッフの給料を上げるために間接費を減らすことと、頑張っている人の「やる気」を高めるための施策を組み込んでいます。

地域では4年くらい矢板花火大会の実行委員をしています。また、今年から商工会の理事や、矢板ロードレースの実行委員会長もやっています。LINEを活用した情報発信サービス「やいこみゅ」の立上げと運営にも携わっていて、4548名の登録者に日々情報提供しています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

お祭りや花火大会などは地域ならではの特色があり、地域に根差したものなので続けていきたいのですが、警備不足や予算の都合上、今後に残していくのが厳しい状況だと感じています。

みんな問題意識は持っていても、目の前の取組みを成功させることにだけ頭がいってしまうので、長い目で見た解決策を打てていません。5年、10年先を見据えた計画が必要になってきていると思います。

矢板市では「ふるさと祭り」がなくなりました。その他に、矢板市らしいお祭りのひとつとして10月の寒い時期に花火を実施しています。「あの時、震えながら見たよね?」という想い出は、矢板市の人たちの共通の話題として後々まで語られるものとなっているのですが、今では予算の確保も難しい状態です。ボランティアで実行委員を募集しても集まらず、昨年は有料カップルシートの50席も売れませんでした。

今の規模が今後そのままずっと残るのは難しいかもしれないですが、小さい規模でも矢板らしいものを残していきたいです。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

実行委員やボランティア活動で人がもっと集まってきたら、いろんなアイディアが出てきそうですね。
これまで様々な人や企業が中心となって祭りを引っ張ってきているのですが、実行委員メンバーが誰なのか、どんな取り組みをしているのかが知られていないのではないかと思います。

今取り組んでいる実行メンバーを公開することで、他の地域で活躍している矢板出身の人、ボランティアで取り組みたい人を呼び込めるかもしれません。新たな人と繋がることで、関われる人が多くなると思います。

また、本当にカップルシートが求められているのか等、数々の取組みにおける結果や、参加者の年齢層や男女比率などのデータをとって分析ができれば、今後何をすれば良いかアイディアが出てきそうですね。

矢板市には個々で活躍している人、エネルギーを持っている人がいるので、その人たちが繋がりを作る場が必要なのかもしれません。

一今後の目標はなんですか?

子どもたちの未来のために、矢板市が矢板市らしくあり続けられるために、様々な良いものを残していきたいです。

想いをもって個々で活躍していて、エネルギーのある人、ポテンシャルのある人は矢板市にはたくさんいると思います。それらの人たちがみんな繋がり協力し合っていければ、それができるのではないでしょうか。

また、矢板市らしい活動を体験してもらうことで、同じ目標を共有できる人が増えてくると思います。矢板花火大会の運営側を通じて、担い手の育成に取り組むことにより産業を発展させていきたいです。

編集後記

やいこみゅには、市長からのメッセージや休日・夜間診療所の案内、花火大会情報、各種イベントなど様々な情報が発信されている。これらの情報から矢板市の取組みがよくわかるとともに、地域の方、イベントの運営の話を知っているとイベントを支えている方のことが分かってきた。

-コーディネーター紹介-

ID 栃木県矢板市

いよく つよし

伊能 剛志

メーカーで電気系エンジニアから始まり、2003年VSNに入社。エンジニア、教育、営業の経験から、組織作りと価値創造に取り組むためマネジメント領域に転身。今はこれからの進化・変化に必要なIT活用とビジネス要素をもって市場価値向上を図りたいことと、実施に製品を活用する方とのコミュニケーションを図ることにより、さらに技術発展につながると思い地方創生に参画した。