一どんな活動をしていますか?
普段は仁木町地域おこし協力隊として週5日間勤務し、残り2日間はネゴシアン・ワインの委託営業マンとして活動しています。
学生時代は東京で、大学と並行して夜間の専門学校に行っていました。卒業後は、お酒の小売店酒販部門に就職し、その後に輸入ワイン販売会社へ転職。もう1度転職し、自然派ワインの営業職を経験しました。
営業していく中で生産者に会う機会があり、この人たちはどういう生活をして、ワインを作っているのか興味がわき、ワーキングホリデーを利用して1年間フランスで生産者のところに住み込みで働きました。
その生産者からぶどうを買ってワインを作ってみないかと言われ、一昨年初めてワインを作りました。その後、昨年4月に北海道に移住してきて、現在2年目になります。
一今やっていることについての課題はなんですか?
個人的に一刻も早くぶどう作りを開始したいのですが、土地取得に難航しています。昨年、体感した課題として、農業委員会が管理している農地データが何年も更新されていなかったため古く、土地代が30万円と聞いて行ってみたら実際は80万円と大きく異なりました。
私だけではなく、ワイン作りや農業をやるために移住を考えている方々を受け入れる準備が整っていないと感じました。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
農地データ等が適切に更新され、常に最新の状態を保った上で、受け入れる側の自治体がどういう流れで土地取得ができるかを示すことができると良いと思います。
ワイン作りや農業をやるために移住を考えている方々は、本来であれば先に土地を決めてから、仕事を辞めて、移住できるのがベストです。しかし、今はそれがなかなか難しい状況です。国の制度等を利用しつつ移住した後でもできるだけ早く候補地を見つけられると、安心して決断ができると思います。
一今後の目標を教えてください
自分で育てたぶどうを使ったワインを作ること。そして、自分ひとりではできることに限りがあるため、若い人や移住してきた人を雇用することが目標です。
実際のところ、雇用については既に決まっている部分もあります。もともとは東京出身で、移住した後に諸事情によりワイン作りができなくなってしまった方がいて、地域おこし協力隊が終了後に雇用する約束をしています。同じ夢を持ってチャレンジしている方をできる限り応援したいと思っています。
編集後記
大野さんが仁木町で色々な方々と関係を作って、独立に向けた活動する軸は【ワイン作り】です。
最終的にはぶどうを作り、自分の畑から採れたぶどうでワインを作ること、ネゴシアンとして活動している理由も色々な方向からワイン作りに関わりを持つためと話してくれた表情が印象的でした。
大野さん自身も夢に挑戦していながら、同じ夢を持つ方を雇用するという行動に共感し、住居等の支援を申し出てくれた方がいたそうです。この挑戦の連鎖にとても興奮しました!!