世界を知る、日髙村のカフェオーナー 岡さん

高知県日高村

おか よしひこ

岡 嘉彦

海外で5~6年、飲食店を経営。育児のために日本(東京)に戻ってきたが、保育園が決まらず地方での育児を決意。移住相談会で日高村と出会いトントン拍子で移住。 現在は地域おこし協力隊の活動をしながら、お屋敷カフェ「むらの小さな台所 おきな」をオープン。定住するために、収益と格闘しながら日高村の素晴らしいコミュニティーがずっと続く事を願って、地域活動に積極参加されています。

一どんな活動をしていますか?

日高村で「むらの小さな台所 おきな」というお屋敷カフェを経営しています。地域おこし協力隊として、3年間の活動の間に起業をして、定住できるように売り上げを確保しなくてはいけないという所が今の課題ですね。

元々は海外で5~6年飲食店を経営してたんですが、子育てのために東京に戻ってきても、保育園が決まらなかったんです。地方で子育てを考えた時に、高知県の移住相談会で日高村に出会って移住する事になりました。

日高村は周りが助けてくれる空気感があって子育てはしやすいし、ずっといたいと思っています。

おきなは沖名地区のコミュニティーの場として利用してもらえると嬉しいです。

一今やっていることについての課題はなんですか?

田舎は人がいないので集客が大変ですが、定住するためにお金のやりくりを計算しながらやっています。今は、高知市内、愛媛からもお客さんが来てくれていて、売り上げを確保するための算段はついています。地元の人の楽しませ方を考えながらやってます。80歳、90歳のおじいちゃん、おばあちゃんは意外に新しい物を受け入れるんですよ。未来の事を考えながら、ずっとここにいるためには?って考えながらやってます。

自分は日髙村のコミュニティーに色々と参加してるんですが、おじいちゃん、おばあちゃんが現役なんですよね。それぞれのコミュニティーで一番若いのが自分なんですよ。こっちにきてからずっと。若い人が地域に参加しないんです。幼稚園には若い親はいるんですけどね。若い人達に世代交代をさせたいですね。そして、地元に定着させたいですよね。でないと過疎が進んでしまう。集落ごとでは仲良く暮らしているんですけどね。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

この素晴らしいコミュニティーが続いて欲しいと思っています。人が良くて、応援してくれるので。

IT、デジタルって言葉はよく聞くし、便利だとも聞くけど、実際の生活のなかに全く入ってきてない。正直、IT、デジタルというものが無くても生活できていて、何が出来てどう変わるのかというイメージもない。こっちからすると空想上のものですよね。
この前、保育園の父母会をやろうとなったけど、コロナが怖いからZOOMを使ってオンラインでやろうとして、パソコン用意しても誰も使える人がいなくて、結局集まりました。その位のレベルですよ。

今後、技術を身につけてエンジニアという職業で田舎でも仕事が出来るということであれば大事ですね。田舎であれば、『手に職』は絶対に必要。手に職が無いと収入面がやっぱり苦しいですよ。ただ、エンジニアという仕事がどういうものか見えてないですね。ITに関して教えてくれる人が一人でもいたら変わるかもしれません。

一今後の目標を教えてください

おきなを中心ににぎやかな所にしたいですね。美味しい物があれば、人は集まると思っています。井戸端会議の場所を提供するような感じですよね。この良い田舎をずっと続く場所にしたいと思ってます。

編集後記

世界の食材を知る岡さんが辿り着いた日高村。日高村の食材はどれもおいしいと語ってくれた事がとても印象的でした。子育てのための移住ですが、「ここに長くいたい」という本心から日高村のすばらしさが伝わってきました。特に、日高村の村人の人を支えあう文化があるとの事で、都会では中々感じる事の出来ない素晴らしい文化の継承を考えている事がうかがえました。VSNとしても何か貢献できればと思いました。岡さん、お忙しい所インタビューのご協力ありがとうございました。

-コーディネーター紹介-

ID 高知県

おおつか まさし

大束 昌史

VSNでメカエンジニアとして、車~ゲーム機まで様々な製品の構造側の設計を担当。九州で設計者が出来ている事を誇りに感じ日々新しい物を生み出す努力をしています。
趣味:家族でソフトバンクホークスの応援。