企業と人の「職」を結びつけるアドバイザー

栃木県小山市

かどい けんた

門井 健太

茨城県出身。現在、統括職業指導官として、助成金の申請や求人関係業務を担当。今まで茨城県のハローワーク5か所及び茨城労働局において勤務を経験し、今回出向で小山市を担当。

一どんな活動をされていますか?

現在ハローワーク小山で、求人・事業所部門統括職業指導官として、助成金の申請や求人関係業務を担当しています。
今まで22年にわたり茨城県内のハローワーク等で勤務し、今年度より栃木へ出向となりハローワーク小山へ配属となりました。現在求人関係業務に携わる中で、就職希望者のスキル・経験・希望条件等と、企業より提示されている求人内容との間で生じるミスマッチをどう解消していくかが課題だと感じており、日々対策に取り組んでいます。

一今やっていることについての課題はなんですか?

求職者の方が仕事を探す際に、現在はハローワーク以外の民間サイトを使う人が多くなっています。一昔前は「就職活動=ハローワーク」が一般的でしたが、現在は民間サイトからでも様々な求人が見られますし、残念ながら民間サイトの方が仕事の数も多いと感じている人もいらっしゃるのが現実です。そのような方々にいかにハローワークを利用していただくか、そのためにはハローワークならではの良さや強みを感じていただく取組を行うことはもちろんのこと、求職者の方が希望に近い形で就職できるよう、魅力的な求人情報の提供をしなければならないと思っています。

先ほど話した求人・求職のミスマッチに関連しますが、地元で働きたいと思っても希望の求人がない、長く働きたいと思う就業先が見つからないという方も多くいらっしゃいます。また、例えば埼玉と最低賃金を比較すると約70円の差があり、求職者が賃金の高い地域に流れていってしまうことも課題の一つです。特にこの傾向は新卒の方に多いと感じます。
ただ、小山市内にも経験がない若手を積極的に採用し、人材育成に時間をかけてくれる企業もたくさんあるので、そういった部分も知ってもらえるようにしていきたいと思っています。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

ハローワークとしては、やはり求職者と求人内容のミスマッチが、一番の課題であると感じています。時代と共に就職希望者の求めている内容、働き方、就業環境が変わってきているにも関わらず、何年も前からずっと同じ内容の求人を出して、いつまでも採用ができないというケースも多くあります。企業が求める人物像や採用条件、求職者の希望条件やスキル等を今以上に見える化し、瞬時にマッチングできるようなシステムができると、求職者と求人内容のミスマッチを解消できるようになると感じています。また、直接求職者と企業の代表者がフラットな感じで意見交換ができる場を作るのも面白いと思います。

ハローワークがただの求人紹介の場所であることにとどまらず、ハローワークならではの強み、例えば地域におけるネットワークなどを活かして、求職者が「あそこに行けば色々な情報が得られる」と思える、なおかつ気軽に立ち寄れるような楽しい場所になり、かつ(イベント的に)経営者の話を聞ける機会を頻繁に設けることができれば面白いと感じています。

一今後の目標はなんですか?

求職者や企業の担当者から、業務外の些細なことを相談された場合に適切な対応ができないことが多々ありました。本音を話せるという雰囲気を作ることによってより信頼関係が構築できると思いますので、業務以外の幅広い知識を身につけ、時には外部の専門家と連携しながら、様々な相談に対応できるような職員になることが今後の目標です。
また市役所職員の方へ現状の報告や制度の説明などをする機会はありますが、ハローワークと市役所の連携、協働して活動していくという文脈での連携はまだまだ十分ではないため、今後は定期的にそのような機会や場を設けていくこともしていきたいと考えています。

編集後記

物腰の柔らかいお人柄。ハローワークへ就業することになったきっかけは、公務員試験合格後、近所にハローワークでお勤めの方がおり、「受けてみないか」と言われたこと。
茨城県内のハローワーク5か所及び茨城労働局で計22年間勤務し、令和3年度より栃木へ出向となり、現在ハローワーク小山勤務。小山市の就業希望者、企業様それぞれに課題感を感じつつ、門井さん自身の理想的な状態もお持ちでいらっしゃるため、地方創生を通して、協働し、プラスになる働きを一緒にしていきたいと率直に感じました。

-コーディネーター紹介-

ID 栃木県小山市

しながわ まさや

品川 正也

大学卒業後、ブライダル企業に入社。栃木県の式場でウエディングプランナーとして勤務をする。
その後同式場で支配人を経験し、その後神奈川県、宮城県の式場で支配人を経験。
2019年にリゾート挙式後の国内パーティーをする1.5次会のプロデュース事業に努め、首都圏中心にレストラン、ホテル会場を約100会場契約対応。
ブライダル業界のIT遅れに課題感を持ちつつ、個人的な無知さにも課題を感じ、2021年Modis株式会社(旧株式会社VSN)に入社。現在営業職として、SIer企業様中心に人材提案、ソリューション提案に取り組んでいる。