一どんな活動をされていますか?
小山市出身で、小山商工会議所に30年勤務しており、人生の大半を過ごしています。
小山商工会議所の主な仕事は中小企業を支援することなので、仕事内容に関して言うと非常に幅広いです。分かりやすい例で言えば、中小企業や個人企業だと税金の確定申告のやり方がわからない人に方法を教えることや、事業で融資が必要な仕事への融資の仲介の2つが1番わかりやすく大きな仕事ですね。その他にも色々事業をやっている方の悩み事相談というか、駆け込み寺みたいな業務が多いです。
それ以外には小山市の行事への参加や個人で今後イベント等を行いたい方のサポートなどを行っています。サポートの具体例として、地域の西口祭りという地域活性化イベントの相談役、窓口になって関係者の橋渡し的な役割を担いました。また、西口の小山駅西口商業振興会という昔の商店街の有志のお店がもう一回再結集しましょうっていう趣旨で作った団体の事務局の運営もやっています。
一今やっていることについての課題はなんですか?
持続的な地域活性化への取り組みが理解されにくい、という事は感じています。
例えば、集客イベントを開催して相応の来場者があれば満足してしまう、成果や次のステップへの検証が不十分な事例は多いですね。常に新しい事に挑み続け、検証と実験を繰り返すことが活性化の基本だと思います。何より、そこに関わる人たちの意識が変わる事が「活性化」ではないでしょうか。
もう一つの課題は、次世代の小山市を担う世代を育てるという話ですが、今少しずつ担う人材が出てきている状況です。例えば、サポートした地域の西口祭りもある個人の女性が実施したいという声からスタートしました。私も話を聞いた時、いい試みだと思いました。しかし、彼女にはイベントを実施する実績やサポートする環境などがない状況でした。そういう事例が他にもあがっており、いい試みを思いつく人がでている一方で、サポート体制などの活躍の舞台が整っていないのが課題だと思います。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
小山市の地域活性化に繋がると思います。西口祭りの場合は私が窓口となりイベントを実施するという流れになりました。例えば、イベントの主催を小山駅西口商業振興会が行い、彼女にイベントの主催を委託するという流れで開催いたしました。そうすればイベントの苦情などは彼女に行かず、我々の小山駅西口商業振興会が窓口に立つことで風除けとなり、彼女が動きやすい舞台で行えました。そのように今出てきている若い世代のアイデアがどんどん世に出る舞台が整えばより地域活性化を促すことに繋がると思います。また、地域活性化の第一歩は人と人が繋がることだと思います。まだまだ対面式のアナログな部分もありますが、コロナ禍でデジタル化を求められる時流になっています。その理由としてZOOMなどのオンラインのツールの使用することが増えてきました。オンラインツールは個人と個人が繋がるには非常に良いツールです。個人個人で繋がる機会が増えることは、地域活性化の基盤を押上げることに繋がるのではないかと考えています。
一今後の目標はなんですか?
私たちがここまで頑張ってこられた理由として自由にできる環境がありました。
自由にやりたいことができているので目標ということでもありませんが、若い人がより自由にイベントや事業などの活動を自由にできる環境を提供していければという感じでしょうか。もう若い人を育てるとか高い目線ではないのですが、私がイベントなどの面白いことに対して障害となることへの風除けとなるのでお前ら頑張れよっていうそういう気持ちですね。その中で私が見て問題があれば言うこともあるかもしれませんが、人口は今後減少していきます。また、企業の仕事内容も変わってくると思います。だからこそ、若い人は今までと同じことをしていてはいけないと思っていますし、色々なことに挑戦してほしいと思います。それを支援するためにできることはやってあげたいなと思います。
編集後記
関さんに話を聞き感じたことは、小山市や次世代へ舞台を整えるために献身的な方だと思いました。自分が中心でないイベントの苦情などに対して風除けとして使ってくれと言える方はそうそういないのではないかと感じました。そのような献身的な姿が人を惹きつけ、関様独自の人脈を構築しているのだろなと思います。そして、そのネットワークは若い人がイベントを開催する上でも知人を紹介するなどで出展者を増やし、イベントの成功へと導いているとお聞きしています。これは小山市内の方に聞いた話ですが、関様がイベントを成功に導いている姿に対して一部界隈では「裏の仕事人」と呼ばれていました。お話をお聞きして本当にそうなんだなと感じさせられる方でした。