一どんな活動をされていますか?
2021年の4月から南伊豆中学校のPTA会長になりました。女性がPTA会長になるのは初めてと聞きましたが、教頭先生が男性にこだわらないという姿勢でいてくれたので今回立候補させてもらいました。子どもは三人いて、長男は隣の市にある下田高校の二年生、次男と長女が南伊豆中学の三年生と一年生です。
元々は東京の台東区出身で、主人とも東京で結婚しました。次男が一歳くらいのときに下田への移住を決めました。地方への移住のきっかけは長男が幼稚園に入るということが大きくて、主人とサーフィンで訪れたことがあった自然の多い下田で育てたいと思って決めました。当時は南伊豆のことは知らなくて、下田に引っ越してから初めて知りました(笑)。その後、旦那さんが南伊豆の会社に就職したのを機会に南伊豆へ引っ越してきました。
南伊豆へ引っ越してからは実家が飲食店を経営していた事や、コーヒーが好きという事もあって、カフェの経営にチャレンジしました。最初は店舗を借りる形で2軒経営の経験をしてきましたが、2021年8月に自宅の敷地に建てたコンテナ型のカフェを開店しました。ようやく自分のお店を出せて理想の形である、地域に根差した友達が気軽に寄れるようなカフェになってきていて嬉しく感じます。
一今やっていることについての課題はなんですか?
県内の学校同士のPTAの会合がコロナを理由に全く開催されなくなりました。色々な事情があるとは思いますが、ほかの地域の学校の活動を知りたいなと思っています。
カフェに関しては都会の方と南伊豆の方とでは使い方が全然違って戸惑いました。都会では歩く人が多いから、出勤のときや買い物の間にコーヒーをテイクアウトして会社へ行く人が多いけど、車移動の南伊豆ではそんな人はいませんでした。予約はできますか?などの連絡はあったりしますがそんなに大層なお店ではなく、カジュアルにいつでも寄って欲しいと開店当初は思っていました。段々そういうお客様が増えてきてくれています。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
PTAの会合はリモート会議で行えると思います。静岡全体の会合だと年によっては浜松など遠い場所で開催することもあるので、片道2時間以上かかることが無くなるのは大きいと思います。コロナ禍をきっかけにオンライン開催されるといいなと思っています。
主人はリモートで仕事の打ち合わせや会議を行い、全国各地の方との仕事を実現しているのを身近で見ています。これからの働き方の一つとして、リモートでも働ける仕事が子どもの将来の選択肢として増えていけばいいなぁと思っています。
また、コロナ禍で学校が休校になった時、絵を書くのが好きな娘に家でiPadを使えるようにしました。私は詳しい使い方を教えた訳ではなかったのですが、気が付いた頃には娘が自分でYouTubeなどを見ながら、イラストアプリを使えるようになっていたので驚きました。娘が書いた絵をカフェにも飾っています。娘も絵を描く仕事がしたいと言っていて、南伊豆が自分の好きな事をオンラインで仕事ができるような環境になっていければいいなと思っています。
一今後の目標はなんですか?
今年の8月に自宅の敷地内にカフェをオープンさせたばかりですが、まだ色々活用できるスペースがあります。今後、今ある「カフェ×何か」で人が集まれるような施設をこのカフェと同じトレーラータイプや小さな小屋タイプで作っていけたらいいなと思っています。
今回開店したカフェはBuilder's office SUZUKEN-KEさんに作って頂いたのですが、宿泊タイプのトレーラーを一目見てから機能がコンパクトに収まっていて、泊まりたいなと気になっています。宿泊タイプのトレーラーを設置すれば食事はカフェで食べることができるコンパクトな宿泊施設にもできる、コインランドリーを作れば、ランドリーカフェみたいに地域の人がワイワイできる場にできそうと思ったり、雑貨販売用の施設にすればIZUBLUEの商品も販売できて、観光客の目にも止まると思います。考えるのはタダなので、アイデアはたくさん湧いてきます!
編集後記
森さんの入れてくださったコーヒーを頂きながらインタビューをさせて頂きました。チームとして南伊豆の女性の方へのインタビューは初めてだったのですが、やりたいことのビジョンをしっかりと持っていて、そこに向けた行動力がある方だという印象を持たせていただきました。また、地域の他の女性の方がNPOを立ち上げたり、ズンバが流行っていたりと新しい情報を聞くことが出来て、南伊豆の女性陣が活発な方々だという印象を受けました。
森さんはお子さん三人を育てている傍ら理想を形にしたカフェは、雰囲気から素敵で、コーヒーやスコーンは美味しくて私はファンになりました。また、森さん夫婦の活動を聞くと私の将来設計にも刺激されて、自分もやりたいこと見つけてアクションを起こさねばと思いました。南伊豆に訪れた際には時間をとって、カフェへ足を伸ばしたいと思います。