一どんな活動をされていますか?
料理の修行を終えた2019年にあわら市に戻り、実家が代々経営しているあわら湯のまちエリアにある温泉旅館の仕事に従事し、現在代表として経営に携わっています。
旅館を経営しながら飲食店の開業準備を進め、2021年6月にワインバー、2022年3月に焼肉店を開業しました。
「あわら湯かけまつり」など地域活性化の活動にも積極的に取り組んでおり、旅館組合青年部の会合などにも参加しています。
元々、旅館と個人店の経営はやりたいと考えていて、大阪での料理修行後はあわら市に戻るプランでしたので、現在は自身の描いたビジョンに向かって着実に形にしていっているところです。
一今やっていることについての課題はなんですか?
一般的な旅館やホテルは、館内で食事、買い物、温泉など全てのイベントを過ごせるというコンセプトで営業しているところが多く、お客様が滞在中一か所で過ごせるというメリットがある反面、観光客の足が街中に向かないことに繋がっていて、その結果、温泉街に人流が起こらず、街の活性化に繋がらないということが起きています。
また、周辺に手頃な価格のお店は多くあるけど、高級路線を好むお客様向けのお店が少ないという課題もあります。
他にも小さなものから大きなものまで色々な課題はありますが、本当に街の活性化を実現したいのであれば、関わる全ての人たちがその想いを勉強や情報収集などの行動に移してほしいと思っています。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
稼業を継ぐ人は単に継ぐだけではなく、自分たちで新しいものを創り上げていくことも大切だと思います。
また、時代に合わせてITやデジタルなどを活用して宣伝広告やマーケティングにも力を入れていく必要があると感じています。他の観光地域が当たり前に行っていることを我々も当たり前にできるようにならなければいけません。
この街をよくするための重要な一歩として、行政としっかりとコミュニケーションをとることが大事だと考えています。例えば、我々が持つ強い地元愛をもっと可視化して行動に移せるようになるために、行政と住民が一緒にアイデアを出し合う場があればもっと可能性が広がるのではないかと考えています。
一今後の目標はなんですか?
「一つしかない自分の故郷を住みやすくしていきたい」
この想いが自分自身の原動力となっています。
あわら市をより良くするために街を盛り上げる施策をみんなで創り上げていきたいです。
観光客が温泉宿だけで旅行を完結するのではなく、街全体に人流が起こり、「またあわらに来たい」「前回とは異なる観光ルートを楽しみたい」とお客さんに思ってもらえる、また、あわら市全体がみんなで楽しめる街を作っていきたいと思っています。
とにかく、前進あるのみですね。今後も色々挑戦していきます!
編集後記
「故郷を住みやすい街にしたい。この想いが自分の原動力である」という言葉に感銘を受けました。
また、若いうちからご自身のビジョンを明確に持っており、それを体現している姿を目の当たりにし、我々が取り組むビジョンマッチングと人財躍動化の模範のような方だと感じました。