新たな挑戦から銀山地域を発信する起爆剤。

北海道仁木町

ぎんざんじょせいのかいのみなさま

銀山女性の会の皆さま

大洞 和子 / 堀野 芳子(※芳は旧字体) / 大野 郁子 / 関 美笑子 / 稲垣 幸子 / 城戸 久美子
昭和28年銀山小学校の女性教員が前身の銀山婦人会を設立。地元女性の学習、交流の場として地元女性の生活を支える役割を担う。現在メンバーは24名。主な活動は福祉施設でのボランティア活動、古紙回収事業、ビートスコップ演奏他多数。 銀山地区に寄り添った活動を長年しているからこそできる、地域目線の魅力を発信するため日々奮闘されている。

一どんな活動をされていますか?

銀山地区の住民たちとの交流に重きを置いた活動をしています。例えば、地域道々線沿のプランター50個の花植え設置、地域センターと小学校の花壇の手入れ、古紙回収事業など生活密着型の活動から地元の児童養護施設や知的障がい者施設の利用者さんへのボランティア活動などです。

施設では、利用者さんとの料理教室、子ども達への絵本のプレゼントと読み聞かせ、ビートスコップ(スコップ三味線)を通したイベントで共演することにより、利用者さんも私達も楽しめる内容を開催していましたが、コロナの影響で施設活動はほぼゼロに近い状況が続いております。

10年以上続けているビートスコップの演奏風景を地域おこし協力隊の山口さんがSNSに投稿したことがきっかけとなり、TVの取材やイベントでの演奏機会の増加、地域で視聴した方からビートスコップを習いたい、など想像以上の反応を頂けたのは嬉しかったです。鑑賞して喜んで頂けるのが私達の練習への励みになっています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

会員の高齢化と会員数の減少です。また、銀山地区を目的地として、人が訪れてくれないことです。近隣の赤井川温泉とキロロリゾート、赤井川道の駅、仁木町の中心地区には観光客が多く賑わっていますが、この地域はあくまでも通過点という状況にあります。

銀山地区の農作物直売所やお食事どころなどの情報を積極的に発信していましたが、それぞれの事情から次々とお店は閉店してしまい、立ち寄ってもらう場所がないことから、この地区の潜在的な魅力に触れるきっかけがありません。

他には、ビートスコップが注目いただけたことでイベント出演する機会が多くなりましたが、それに伴う諸経費が多くなったことです。会の運営は会費、古紙回収事業の収益、町からの助成金で賄っておりますが、活動の大半はボランティア活動の為、活動資金の調達は限定的になりがちです。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

私達は地域活動を継続するのに資金調達が悩みとなっています。同様の課題を持つ地域が、クラウドファンディングを活用し、資金調達した例があると知ることができたのでとても有益でした。このように情報の取得、発信をするノウハウが乏しいため、手法を学ぶことで、会の活動を通して銀山の魅力を広げることに貢献できるのではないかと感じています。

私達のビートスコップの活動に感化され、他の地域の団体が会員同士の親睦の為に練習を始めたと聞いています。今まで関わりのなかった地域と連携してイベントに参加することで、各地域同士の結束ができるのではないでしょうか。そのような中で、銀山地区に触れるきっかけづくりの場が増えることに期待しています。

一今後の目標はなんですか?

銀山地区を盛り上げていくことが私達の目標です。その手段としてSNSの情報発信、同様の悩みを抱えている地域の成功例から、我々でできることを選択する必要があります。私達だけで挑戦するのではなく、町との連携も必要です。

私達の強みは、各メンバーが適材適所に役割を担い、お互いをリスペクトし、本音の意見をぶつけ合う関係がある事です。次の世代にこの会を引き継いでもらえるよう、参加して楽しい、常に工夫して磨き上げていく、ワクワク感のある取り組みを目指しています。

編集後記

メンバーの出身地、生い立ち、職業も違うからこそ、各々の視点から問題を分析、解決へのアプローチ、問題の深堀をメンバー各々ができているので、闊達なアイディアが生まれるのだと、常に笑いの絶えないインタビューの最中に垣間見えました。世の中にアプローチするのにITの活用方法を私達に次々と質問してくださる姿から、銀山女性の会が時代と共に継承すべきことは守り、変化を恐れないからこそ、他の地域の女性の会が解散しても、ここは継続して活動できているヒントなのではないでしょうか。

-コーディネーター紹介-

ID 北海道仁木町

やまもと えりこ

山本 恵律子

神奈川県生まれ、神奈川県育ち。
2014年Modis(旧VSN)に入社。 ネットワークエンジニアとしてインフラ系NWの設計から運用業務まで携わる。
前職はスーパーのバイヤーとして全国の地域商品を活かしたオリジナルお惣菜の企画開発を行う。学生時代、地域経済の発展と雇用創出をテーマに研究したことがきっかけで、2022年3月より北海道仁木町チームに参加。