庁内DXを推進し、新しい庁舎を作る!

宮崎県都農町

あさだ ゆうが

麻田 勇雅

都農町役場で職員をしている27歳。宮崎県都農町出身、中学まで都農におり、高校は宮崎市の高校に通学。大学で教員免許を取得しており、先生になることが夢だった。その後、都農町役場に入庁し、4年間産業振興課での業務を経験し、まちづくり課に今年から異動。現在に至る。

一どんな活動をされていますか?

都農町役場の職員をしています。はじめは産業振興課に配属となり、農業に関する調査などを4年担当しました。そこで町民の方々と触れ合う機会が多くあり、たくさんの住民を知ることができました。

現在はまちづくり課へ異動となり、企業誘致や、街づくりを幅広く担当しています。企業誘致をしても都農町に来た方々が住む家がないという課題もあり、その課題解決に苦慮しています。また、今年から新たにデジタル推進委員になり、庁舎内のデジタル化を推進していきます。庁舎内のペーパーレス化や在宅勤務導入など、デジタルを活用し、庁舎DXを推進していきたいと考えております。

私は日頃から、便利で効率良く仕事ができるようにするにはどうするべきかをいつも考えています。契約書類などは、上長の稟議を得るために今まで判子を押してもらうまで承認が得られなかったのですが、効率化のために電子決裁の導入をしたいと考えています。

そのほかにも、選挙時に投票所まで足を運ぶのが大変な方々のために、選挙をタブレットで実施することも検討しています。そのためにはデジタルの力が必要です。役場庁舎の老朽化も進んでおり、建て替えの時期に差し掛かっていますが、その建て替えの際には、ぜひデジタルを取り入れた庁舎作りをしたいと構想しています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

都農町には仕事ができる場が少ないことです。人口が減り、少子高齢化が年々高まっていますが、若い人材が流出しないためにも町には仕事が必要です。そのために、企業誘致を行っていますが、単身用の家がなく、折角誘致しても住む環境が整えられていないということが課題の一つです。空き家はたくさんあるのでそこに住むことは可能ですが、老朽化や設備の問題もあり、なかなかオススメすることはできない状況です。

そのほかに子育てへの助成金はあるけど子供を育てるうえでの環境面も課題と感じています。子供が遊びたくなるような遊具が設置されている公園がない事や、歩道が狭く子供を歩かせるのが怖い時もあるので、歩道を広くしたいです。今後そのような状況を解決したいと考えていますが、なかなか前に進んでいません。

役場内の課題としては、職員全体でデジタルへの抵抗感があることです。まずはその抵抗感をなくすことから始め、少しずつデジタル活用にメリットを感じてもらえるよう、考え方を変えていかなければいけません。全職員にタブレットが配布されていますが、活用されていない状況なので、まずはタブレットを使用してみることからですね。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

単身用の家があれば様々な分野の企業が都農町に入ってきます。そうすれば都農町の若い層の人材が仕事をすることができ、少子高齢化も徐々に解決していくと思います。

ITを使用してできそうなこととしては、希望する全世帯にタブレットを配布しているので、選挙をタブレットでできるようにしたいです。家が役場から遠い方や、足の悪い高齢者などがわざわざ投票所に行かなくても、自宅で投票ができるようにするために、都農町のWi-Fiが弱いので、強くしていかなければいけないですね。

また、個人的には在宅勤務ができるようにしたいですね。WEB会議ツールを導入して、ファイルなどもデータで共有できるようにすれば、自宅で業務することも可能だと感じています。セキュリティの問題があるのでそのあたりは整備していかなければいけませんね。

一今後の目標はなんですか?

すでに庁舎の建て替えの構想があり、リニューアルするのであればデジタルをフル活用した庁舎にしたいと考えています。現在紙ベースでの業務が多いため、ペーパーレス化をし、取り出しやすく、保管しやすい、簡単に管理ができる状態にしたいです。

そのほかに広い会議スペースがあるのですが、あまり使用されていないため、WEB会議を想定した小さい部屋を増やし、予約はすべて自分のパソコンからできるよう、設定をしていきたいです。

まずは各役場職員が感じている不便なところ、効率化したほうがいいところ、デジタルに対してどのような考えを持っているかなどを確認し、デジタルを活用して解決できる部分をデジタル推進委員のみんなで検討していきたいと思います。その活動を通し、デジタルを活用した効率的に仕事ができる環境を整えていきたいです。

すでに私の構想を提案書に落とし込み、提案できる状況になっているため、更に協議を重ねたうえで迅速に進めていきたいと思います。

編集後記

麻田さんのデジタル化への想いの根源は、純粋に庁舎内の職員全体を考えてのことです。その思いは熱く、とても勉強熱心なので誰しもが協力したくなる、応援したくなるお人柄だと感じました。同じ20代後半で、本気で庁舎を変えたいと考え、行動に移すことは、とても勇気がいることだと思いますが、一切ひるまずそれをやってのける姿に脱帽しっぱなしでした。

一番の楽しみは、子供と遊ぶことで、ネクタイも奥さんからもらったディズニー柄。「いつか家族みんなでディズニーリゾートに行ってみたいです」と話す姿は、とても微笑ましかったです。

都農町には広くて元気に子供が遊べる公園や、大きなショッピングモールがないので、できたらいいな~とおっしゃっていました。一番欲しいのはコストコとのことでした。同い年ということもあり、勝手に親近感を感じてしまっています。僕もコストコ大好きです。

-コーディネーター紹介-

ID 宮崎県都農町

ちば しんさく

千葉 慎作

2018年にアデコ株式会社に新卒入社
有料派遣の営業として4年勤務し、現在は東京都から委託を受けた公共事業を運営している。今までにテレワーク導入支援事業、サイバーセキュリティ支援事業を担当し、現在は全国のビジネスマッチングサイトを運営している。
趣味はサッカーと登山。