こどもからお年寄りまで、世代を超えた生涯学習の場を作りたい

北海道仁木町

きむら ともみ

木村 友美

仁木町の教育委員会の生涯学習係で主任を務められています。生まれは倶知安で、札幌で高校生、大学生、社会人と過ごし、一昨年の令和3年の5月より現職に着任されました。現在は、仁木町で暮らす方々に世代を問わず生涯学習をして頂ける機会を作り、提供するため幅広く活躍されていらっしゃいます。

一どんな活動をされていますか?

倶知安で生まれ、親が転勤族だったのですが、高校から札幌の学校に通い、大学もそのまま札幌の大学に進学しました。英語が好きでしたので、語学の学部に入学し勉強をしていました。大学卒業後は事務職や営業職、接客業を経験、ワーキングホリデーなどを経て、昨年度(令和3年)の5月に仁木町の教育委員会の生涯学習係に着任しました。

もともと公務員は固い仕事というイメージを持っていたのですが、公務員をしている友人と話をしているうちに、地域の人々の役に立てる、やりがいのある仕事だというイメージを持つようになりました。自分もそういった環境で活躍してみたいと思い、ご縁があり今の仕事を行っています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

現在は教育委員会の生涯学習係として生涯学習のための企画や、学ぶ場を作るお仕事をさせて貰っています。例えば、今年度(令和4年)は、小学校4年生を対象にワインぶどうの収穫、醸造、ラベル張りを経験して貰う体験塾や、新規企画として、新しいスポーツに触れる機会として女子サッカー観戦ツアーや、プロの職人が教えるタイル張り教室、子ども縁日などを企画しました。

また、高齢者を対象とした木町やすらぎ大学では健康講話、軽スポーツ、音楽、手芸、社会見学など、高齢者の方々のコミュニティ作りと学びの場作りにも取り組ませて貰っています。いまは世代毎に企画が分かれてしまっている事が多いのですが、今後は仁木町で暮らす、こどもからお年寄りまで、世代を超えた方々が一緒に参加できるような生涯学習の場を作って行けたらと考えています。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

ある地方自治体での例になるのですが、「町の先生ガイドブック」というモノが作られており、その地域にいる職人の方、各産業で活躍されている方などを「町の先生」とし、こどもたちや地域に暮らしている方々が、その「町の先生」たちから町の伝統や技術、産業を学んでいる、という話しを聞いた事があります。仁木町でもそういった環境を作れたら良いなと密かに思っています。職人に限らず、趣味で編物や多面体模型づくり、釣りなどを行っている町民の方も良いと思っています。

また、ITを駆使して「町の先生」を登録したり、「町の先生」を検索できたりするようなプラットフォームが作れたら、凄く便利だろうなとも思います。

一今後の目標はなんですか?

教育委員会に着任し1年半が経過し、少しずつ今の仕事にも仁木町での生活にも慣れてきたと思っています。今後は世代を超えた生涯学習の実現や、「町の先生ガイドブック」の作成など、自分のやってみたい事に挑戦し、日々やりがいを感じながら仕事を続け、仁木町の人々に喜んでもらえるような企画などにたくさん携わっていきたいと思っています。

編集後記

仁木町との地方創生VIの活動も3年目となり、実は今回が初めての冬の仁木町への訪問となりました。冬の積雪と共存する仁木町の皆さんの暮らしは、積雪がない土地で暮らしてきた自分にとって、多くの気づきがありました。今回、インタビューをさせて頂いた木村友美さんは翌日の土曜日にスノーキャンドルづくり体験を控えており、私たちも少しだけスノーキャンドルづくりを体験させて貰いました。(写真の通りステキな?スノーキャンドルを作らせて貰いました。)これが思っていたより重労働で……。降雪、積雪の地域の人たちの逞しさの根源を僅かながら経験させて貰う事が出来ました。

-コーディネーター紹介-

ID 北海道仁木町

いがらし しゅんぺい

五十嵐 俊平

37歳、静岡県富士宮市生まれ。
2012年にModis(旧VSN)入社、来営業職として技術者派遣のセールスを担当。国内の大手システムインテグレーター、シンクタンク、通信キャリア企業を担当し、現在は営業マネージャーとして営業グループのマネジメントや、自社の課題解決サービスであるバリューチェーン・イノベーターのプロフェッショナル資格を保有しコンサルタントとしても活動。
趣味はサッカー。社会人チームでプレーする他、週末はジュニアチームのコーチとしても活動。