一どんな活動をしていますか?
九鬼共同組合の理事をしています。土日は、食堂「網干場」で皿洗いをしています。18歳のときに九鬼を出て、東京で絵の勉強をしました。今でも絵は描いていますね。食堂「網干場」の天井に飾ってある空の絵も、開店する際に描いたものです。
一はじめたきっかけはなんですか?
31歳のときに九鬼に帰ってきて、尾鷲の森林組合に勤めていました。正直言って、これまでは地域活性化といった言葉は嫌いだったんです。九鬼の町だって、住みたい人が住めばいい。その中で人口が減っていくならば、自然に逆らうことはない。そんな考えだったんです。でも、「網干場」に関わるようになって変わってきました。今は「とにかくやるしかないな」という気持ちです。
一一番大切にしていることはなんですか?
人と人の関係です。人を好きになる気持ちを大事にしていきたい。たとえば、以前、近所にどれだけ挨拶をしても返してくれない人がいました。その人にあきらめず挨拶をし続けていたら、ある日、ぽっと挨拶を返してくれたんです。その日から、道ですれ違うと挨拶してくれるようになりました。そして、道を歩いていたその人を駅まで車で送っていったことがあったんです。それから、その人がだんだんお菓子などを持ってきてくれるようになって…心がお互いに行き交うと変わっていくんだとそのとき思いました。
一今後の目標を教えてください
模索している最中です。古本屋は絶対やります。