ログハウスと元競争馬と移住者の物語(その1) Iターンファミリーがログハウスを建てるまで

岩瀬

たちばなあつみち たちばなかずみ

橘篤導 橘和美

橘篤導 獨協医科大学医学部解剖学講座・教員。 橘和美 主婦

一プロローグ

昨年末、何気なくインスタグラムを見ておりましたら、フォローしている方が引退競走馬のサラブレッドを飼育し始めたことに気付きました。それはもう・・・びっくりです。普通の民家で馬を飼うなんてあり得るのだろうかと。しかも、丸太のログハウスにお住まいのようでさらにびっくり。年末年始気になって仕方なかったので、お名前も分からないのにインスタグラムのメッセージで取材を申し込みました。
快諾いただいたので、大川奈奈隊員(当時)と一緒にご自宅に向かうと・・・橘篤導さん和美さんご夫妻、娘さんおふたり、犬のShelterとDylan、そして元競争馬のRockことロクアイホープがあたたかく迎えてくださいました。

一なぜ桜川市にログハウスを建てようと思ったんですか?

篤導さん「ようやく終身雇用の職に就けたので、庭でバドミントンができるくらい広い土地にログハウスを建てようと。自然の中で家族とのびのび暮らしたくて。職場が栃木県壬生町にある獨協医科大学なので、通える範囲で半年くらい毎週土地を探し続けました。桜川市に気になる土地が見つかったので移住しようと決めましたが、桜川市に知り合いがいたわけではなく土地勘もありませんでした。探していた理想的な場所が桜川市だったのです。現在、職場へ軽トラで通勤していますが、軽トラでやってくる職員は私だけです(笑)」

一なぜバドミントンができるくらい広い土地を?

和美さん「私は千葉の田舎の方で育ちました。緩やかで起伏が少なくて広い土地なんです。夫の職場が変わるたびに引っ越してきましたが、いざ土地を買い、家を建てるとなった際に、自分が子どもの頃、庭でバドミントンをして遊んでいたのを思い出し、いつか同じように自分の子どもと庭で遊べたら・・・というイメージが沸きました。お買い物とか教育環境なども考えて移住してきて、4年近くこのログハウスに住んでいます。」

一広いお庭ですよね。ログハウスって快適ですか?

篤導さん「最初は快適じゃなかったです。県外のログハウス業者に頼んだのですが、最初の説明と違う工事が行われたりで散々でした。入居後も雨漏りがするし、いろんな不具合がありまして。ログハウス業界ではそういうことがめずらしくないのです。でも、そんな苦労をしたおかげで自分の家と真剣に向き合い始めました。雨漏りを防ぐ作業などを自分でやり始めたんです。まったくの素人ですから専門家に教えを請い相談に乗ってもらいながら不具合を少しずつ直していきました。桜川の不動産・建設業「グランドデザイン」の倉品広樹社長は、とても親身に相談に乗ってくださってアイディアや古材・廃材などもいただきましたし、近所の大工さんの優れた技術の数々を見せていただいたときには目からうろこが落ちました。おふたりのおかげで、今では庭の柵を設置したり、馬房の建設なんかもやれるようになりました。」


田中「家の装飾やインテリアが素敵です。コンセプトがあるんですか?」

篤導さん「アーリーアメリカン様式です。アメリカ開拓時代をイメージした、木材を多用した素朴で温かみのある雰囲気です。私は最初からログハウスに詳しかったわけではなく、建てていくうちに、ログハウスの歴史に興味を持つようになり、そのルーツがアメリカ開拓時代にあったことを知るようになりました。そこから、『家づくり』をやっていく際にアーリーアメリカンのコンセプトを目指すようになりました。
また、QOL(Quality of Life)や「丁寧な暮らし」も大事にしています。QOLは医療では、治療に当たって、患者さん自身が納得できる生活の質の維持を目指すという考え方です。私は日常の暮らしのなかでQOLを「人生の質」と捉えており、家づくりも人生の質を高めるように考えています。そのためには、丁寧な暮らしをしていくことが大切だと思うようになりました。

-コーディネーター紹介-

ID 桜川市

たなかみずほ

田中瑞穂@アニメ好き

2020年2月1日から茨城県桜川市で地域おこし協力隊として活動しています。アニメや漫画が好き。愛車はCOPEN。イベントには三毛猫の着ぐるみで参加することも!仲良くしてやってください(・∀・)
http://sakuragawa.blog.jp/