ログハウスと元競走馬と移住者の物語(その2) 元競走馬のRockと共に地域のなかで生きる

岩瀬

たちばなあつみち たちばなかずみ

橘篤導 橘和美

橘篤導 獨協医科大学医学部解剖学講座・教員。 橘和美 主婦

一元競争馬のRock の飼育を始めたのも、やはりQOL(Quality of Life)や丁寧な暮らしという考え方からでしょうか?

篤導さん「そうです。馬を飼おうと思ったキッカケは三つあります。一つ目は、近隣でソーラー発電が始まったことによる環境悪化の懸念で、二つ目は、アメリカ開拓時代の建物は『馬社会』と深い関わりがあったことを知ったため。三つ目は、家族みんなで馬を世話することによりQOLの向上や丁寧な生活を実現できると思ったからです。」


一Rockとの生活は楽しいですか?どんな苦労がありますか?

篤導さん「Rockは可愛いくて楽しいですよ。近所の人もRockを気に入ってくださっていて。ですから特に苦労はありません。家族旅行はできないかもしれませんが、明るく賑やかな家庭があり、地域の人々と仲良く暮らせる生活はとても幸せなことです。家づくりをしていくうちに、家はつまらなく退屈な場所で、どこかへ旅行やレジャー、買い物などに行かなければ幸せや楽しみが得られないという概念に疑問を持つようになりました。一番長い時間を過ごすのは家庭やその家庭がある地域なのですから。奇遇ですが、コロナウイルスにより世の中でステイホームが推奨されるようになる以前から、我が家では、ステイホームを大事にしてきました。
単純に馬は可愛い、格好良いから飼ってみた…というのとは少し違いまして、『馬を飼う』というのは、この地に根ざして生きていくという覚悟の表れ、と私は思っています。大好きなRockと共に地域のなかで生きていきます。」

一私(田中)は移住して1年。先輩として地域の人々との交流について教えてください!

篤導さん「たとえば、うちの暖房は薪ストーブですが薪に困ることはありません。近所の方が足りなくなったら取りに来てって言ってくださるので。これは都会や新興住宅地などではなく桜川市のような田舎だからであり、私たちが孤立せずに区の行事や寄り合いに積極的に参加しているからだと思います。他の地域では薪の確保に苦労している人が多いみたいです。
また、妻が犬の散歩に行くと近所の方々と話し込んで1時間くらいは帰ってきませんが、楽しく交流できるうえに、野菜やお料理をたくさんいただいて帰ってきます。それだけお世話になっていますので、例えば、先日は集落でイノシシ対策の防護柵設置作業を行った際には2日間作業に参加しました。結構な重労働でしたが、地域のみんなが力を合わせて農作物を守り抜こうとしているときに、若くて体の丈夫な私が作業に参加しないということはあり得ないんです。地域で助け合って生きていくって気持ちいいですよ。」

一とても素敵な旦那さんですね。和美さんはどうやって出会ったのですか?YouTubeを制作されているそうですが、その動画についても教えてください

和美さん「夫が千葉県の国立研究所で研究しているときに知り合いました。きっかけは2人ともバイクが好きでツーリング仲間として出会ったんです。夫はカナダの大学で研究していたことがあり、私もワーキングホリデーでカナダに住んだ経験があるのでそういうところも気が合いました。
最近YouTubeでKingdom Of Daysというチャンネルを始めました。Rockも登場しますのでぜひご覧ください。Kingdom Of Daysとは日常の王国という意味です。映像を撮ることで、丁寧な生活を送れるよう、その手立てとしています。
https://www.youtube.com/channel/UCNJ1QAL7pa7KZ_k7wALSTNg

また、同じKingdom Of DaysというタイトルでInstagramもやっております。合わせてよろしくお願いします。」
https://www.instagram.com/ricedge_kingdom_of_days/

-コーディネーター紹介-

ID 桜川市

たなかみずほ

田中瑞穂@アニメ好き

2020年2月1日から茨城県桜川市で地域おこし協力隊として活動しています。アニメや漫画が好き。愛車はCOPEN。イベントには三毛猫の着ぐるみで参加することも!仲良くしてやってください(・∀・)
http://sakuragawa.blog.jp/