「好きなことして生きてるだけ」・・・だけど“先生”と慕われる!博学スーパーおじいちゃん

福島県会津坂下町

ふるかわ としい

古川 利意

1924年生まれ。福島県会津坂下町出身。小学校・中学校・高等学校の教師を歴任。退職後、会津各地の遺跡の発掘調査、町史編さん事業、文化財の保護などに貢献。瑞宝双光章・地域文化功労賞を授与。

一どんな活動をしていますか?

遺跡の発掘調査、町史編さん事業、文化財の保護、歴史の講演などを行っています。元々、美術教師でもあるので地区の人に絵手紙の描き方を教えたり、これまで描いてきた作品を依頼があると貸し出して展示を行ったりもしています。ただ好きなことして生きているだけですよ!

一はじめたきっかけはなんですか?

教師時代に、ただの畑からたくさんの土器や石器を見つけたのがきっかけです。生徒と拾って記録を書いて報告書を書き、県庁に提出をして、発表をしました。そんなことがあって、考古学協会の会員になっていました。理科と美術を専門としていましたが、好奇心旺盛な性格なので興味をもったことには何でも手を出してきました。それが現在の活動に繋がっています。

  • 昔使用されていたものを見つけると「どう使うかわがっかよ?」といって使い方を伝授。かんじき(雪上など不安定な地面を歩くための道具)を作ってきたという町民には「~という木の方がよく曲がっていいものがつくれる」とアドバイスもしていた。

  • 古川先生は美術が元々の専門分野。昔の暮らしなどを絵手紙に描きためている。

一一番大切にしていることはなんですか?

講演会などを行う際、なるべく具体的に話すことを1番に心掛けています。といっても、耳は遠いし、忘れっぽくなってしまいましたね。それでも、自分の知っている知識・経験は分かりすく伝えようと思っています。そのため、資料は自分でワープロを用いて作成します。参考資料は、若い頃に撮りためた写真をスライドで流したり、専門分野の美術の腕を活かして手作りの教材を用いています。また、あらゆることの裏にあるものを読み解くことを大切にしています。現在、定説とされていることも、実は違ったかも知れないと思うと面白いですよ!興味をもって聞いてもらえると話してよかったなと感じます。

一今後の目標を教えてください

今後も引き続き、昔の文化や習慣を受け継いでいかなくてはいけないと思います。少子高齢化が進んでいくことで、昔の貴重なものも気付かれないまま忘れ去られたり捨てられてしまっているのが現状です。実際にそのものの使い方や作り方を知っている人もいなくなってしまうことに危機感を覚えます。少しでも、後世に昔の文化や習慣を伝えていけるように今後もこれまでの活動を命がある限り続けていくことが私の目標です。

アピールポイント

古川先生の住む高寺地区は会津坂下町の中でも特に自然豊かなところ。高寺地区の杉山で作られるりんごは甘くてみずみずしく質がよいことで有名。創業150年以上の名湯で知られる洲走の湯もある。会津地方で1番早い山開きが開催される高寺山もある地区である。これらが古川先生の健康と長寿を作り出しているのかもしれない?!

-コーディネーター紹介-

古川先生のことを知らない人は会津坂下町ではいないのでは?といっても過言ではないくらいの有名人!みんなから「先生」と呼ばれ慕われています♪ バイクで行動、山歩きもスキーもします。髪はフサフサで黒々としていて、とても90歳を越えているとは思えない若々しさです!知識の豊富さには頭が下がりますよ◎何でも教えてくれるスーパーおじいちゃんです★

ID164 福島県会津坂下町

あきやま なつき

秋山 奈月

1990年生まれ。福島県会津若松市出身。 東京の大学に進学後、Uターン。在学中、インターンシップで訪れた島根県隠岐の島海士町での体験や人との出会いから地域づくりに興味をもつ。それがきっかけで2016年4月より福島県会津坂下町の地域おこし協力隊となる。移住定住・地域づくりをミッションとして活動している。